【geek sleep sheep】 7月19日@LIQUIDROOM 河本悠貴

【geek sleep sheep】 7月19日@LIQUIDROOM 河本悠貴

geek sleep sheep、主催イベント「g
eeks vol.2」で濃厚なパフォーマンス
を披露

7月19日、geek sleep sheepの主催イベント「geeks vol.2」が、恵比寿LIQUIDROOMで開催。geek sleep sheepがカヴァー曲のみを演奏するパートにゲストアーティストの2組も参加するなど、バラエティに富んだ内容となった。
7月19日、主催企画ライヴ“geeks vol.2"を行ったgeek sleep sheep。5月9日に行われた第1回目から約2ヶ月ぶり、会場も恵比寿リキッドルームに移っての開催となった。そして今回はゲスト・ライヴ・アクトとしてハルカトミユキ、ゲストDJにナカコーという非常に異色な、かつ興味深いラインナップとなった。また、前回はゲストがオープニングに登場してからgeek sleep sheepがライヴを行うオーソドックスなスタイルだったが、今回は彼らが2ステージを行い、その間にゲストが登場するというやや異例な構成で、そんなところにも予定調和を嫌う、彼らなりのこだわりが見て取れた。

まずオープニングを飾ったのはgeek sleep sheepがカヴァー曲ばかりを演奏するコーナー。これまでにもザ・スマッシング・パンプキンズ、デイジー・チェインソー、マイ・ブラッディ・ヴァレンタイン、ワム!、ピクシーズなどなど、3人の趣味性を反映しつつも実にヴァラエティに富んだカヴァーを演奏してきたのは、よく知られるところだろう。今回演奏されたのはザ・ヴァセリンズの「モリーズ・リップス」、ハルカトミユキを交えていつもの演奏とはまた違う風合いとなった「SINCE YESTERDAY」(ストロベリー・スウィッチブレイドのカヴァー)、ラヴ・アンド・ロケッツの「モーターサイクル」、レディオヘッドの「ポップ・イズ・デッド」、そしてナカコーがギター&リード・ヴォーカルで加わった「ゼア・シー・ゴーズ」(ザ・ラーズ)という80~90年代にかけての名曲全5曲。

1曲ごとにmomoと345が軽妙な掛け合いで楽曲を解説しながらの、比較的リラックスした雰囲気で進行していくなか、圧倒的なヘヴィ・グルーヴでフロアをヒートアップさせた「モーターサイクル」が前半のハイライトだったと言えるだろう。

続いて登場したのがハルカトミユキ。ハルカ(ヴォーカル&アコースティック・ギター)とミユキ(キーボード&コーラス)のたったふたりだけのストイックな演奏だが、心を射抜く言葉とシンプルながら実に豊かなメロディで、そのうたが持つ独特の説得力は、確実にリキッドルームのオーディエンスにも響いていたのではないだろうか。

ギター・ロックを中心にノイズやエレクトロなども織り交ぜ、らしさを感じさせたナカコーのDJに続いて、geek sleep sheepが再び登場。この本編ではバンドのオリジナル曲のみを演奏している。5拍子という変則的なリズムを軽快なグルーヴ感で聴かせる「GOHAN」でライヴはスタート、ファンシーなリリックとシンガロングなコーラスが印象的な「SANPO」で会場の空気も熱気を帯びていく。345とyukihiroが手掛けたオルタナティヴな色彩の強い「Last Scene」に続いて演奏されたのは新曲「Kakurenbo」。1月に行われたワンマンライヴでも披露されていた楽曲である。たおやかなメロディが印象的なミドル・テンポのナンバーだが、yukihiroの手数の多いドラミングがいいスパイスになっており、楽曲をより個性的なものに仕上げていた。

ネオアコからシューゲイザーあたりの空気感をストレートに表現してみせた「Weekend Parade」、そしてトリッキーな7拍子リフを効果的に使い、ニュー・ウェイヴ的な香りが濃厚に漂う「Strange Circus」を畳み掛けてゆく。momoの詩人としてのユニークな感性も印象的な、バンドのテーマ曲とも言える「hitsuji」、アルバムでもラストを飾っていた重厚な余韻を残す「Daydream」と全8曲を演奏して約2時間半にわたるイヴェントは終了している。

ゲストを交えた企画ライヴということもあって、オリジナルのgeek sleep sheepを見るには腹八分目といったところもなきにしもあらずだったが、カヴァー曲などこれまでのライヴでは聴けなかった楽曲も数多く演奏されたこともあって、総じて非常に満足度が高いイヴェントだったと言える。3人それぞれにメインで活動しているバンドがあるだけにサイド・プロジェクト的に見える部分もあるのかもしれないが、キャリアも実力もある3人ということもあって、geek sleep sheepならではの、この3人でしかなし得ない表現にさらに磨きがかけられていたのが印象的だった。彼らの次なるステップにも大いに期待を感じさせるパフォーマンスだったのは言うまでもない。

さて、演奏終了後のMCでもアナウンスされていたとおり、10月3日には同じく恵比寿リキッドルームにて、久々のワンマンライヴ“confusion bedroom vol.3"の開催が決定している。momo曰く、「オリジナルの新曲も増えている」とのことなので、また新たなフェイズに向かうgeek sleep sheepのサウンドをたっぷり聴けることになりそうである。

TEXT:鮎沢裕之
PHOTO:河本悠貴

geek sleep sheep presents『confusio
n bedroom vol.3』

2014年10月3日(金) 
OPEN / 18:30 START / 19:30 
LIQUIDROOM
【出演】geek sleep sheep  
【チケット料金】 All standing ¥4,300 (tax in) +drink ¥500
【チケット一般発売日】 2014年8月16日(土)
チケットぴあ 0570-02-9999/ローソンチケット 0570-084-003/イープラス http://eplus.jp
【お問合せ】 DISK GARAGE 050-5533-0888(平日12:00~19:00)
■オフィシャル先行<GET TICKET受付>  
※本受付は先着となります。
受付URL:http://www.getticket.jp/g?t=gcxunpc   ※PC・モバイル共通
受付期間: 2014年7月19日(土)22:00~2014年7月27日(日)23:59
・1回のお申し込みにつきお1人様4枚まで。
・本受付は先着となり、規定枚数になり次第終了致します。
【受付に関するお問合せ先】
ディスクガレージ 050-5533-0888(平日12:00-19:00)
【geek sleep sheep】 7月19日@LIQUIDROOM 河本悠貴
【geek sleep sheep】 7月19日@LIQUIDROOM  河本悠貴
【geek sleep sheep】 7月19日@LIQUIDROOM  河本悠貴
【geek sleep sheep】 7月19日@LIQUIDROOM  河本悠貴
【Seeeion ナカコー】 7月19日@LIQUIDROOM  河本悠貴
【Seeeion ハルカトミユキ】 7月19日@LIQUIDROOM  河本悠貴

アーティスト

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

新着