おとなのぶらり旅 ~こんなにも、ある。南熊本編①~ 

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全国々浦々、名物、名産、ご当地グルメに郷土食! タベアルキストの旅に美味しいご飯は欠かせません。

 

日本中の美味しいものを、そこに込められたハートも一緒に味わいたい! そんな想いから始めた大人のための食の旅こそが『おとなのぶらり旅』。

『おとなのぶらり旅』とは、その土地を代表する名物料理の食べ歩きや地元民だけが知る隠れた名店巡り、その土地でできる食体験、必ず買いたいお土産の購入などを組み合わせた大人が満足できる「食」に特化した旅の形です。

 

今回は、「こんなにも、ある。」で目下、食で売込み中の熊本県南地域(八代・水俣・人吉エリア)を2泊3日で訪れました。

「知って食べれば、もっと美味しい」

食と人でつなぐグルメ旅スタートです!

 

八代エリアの入り口で創業370年。こんな白玉はじめて

熊本空港に降り立ったタベアルキスト。既に小腹が空いていた我々は、出発前から目を付けていた店へ早速向かいます。

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旅のスタートは八代エリアのお隣り、氷川町にある甘味処「白玉屋新三郎」から。

 

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輝きを放つほどツヤツヤな白玉が、ハッとするほど美しい。

モチモチした食感にはしっかりとしたコシがあり、太陽の恵みを受けて育った餅米の甘さが噛むほどに広がります。

 

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 「お米にも命があるから、死の恐怖を感じれば味が変わってしまう。お米を優しく扱い、そっと水に浸して、お米にストレスを与えないまま白玉粉にすることが大切。」
こんな思いで作られる白玉粉は、石臼挽き、沈殿分級といった伝統的な製法で、手間暇をかけて作られています。

 

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創業以来約370年間、江戸時代から続く老舗の味を守り続け、地元の人々に愛されて親から子へ、子から孫へと地域の中で受け継がれてきました。

 

そんな中でも時代の流れにあわせて、白玉は高齢者の喉に詰まらないようにと半分のサイズへと変わり、手作りをしない世代のために、解凍してすぐ食べられる商品なども開発したとのこと。

 

「店のもつ良さを、お客様自身が家族へと伝承していって欲しい」と、幅広い世代のお客様が楽しめる商品作りができるのは、一本筋が通っているからこそ。

 

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店内では、国産きなこやあんこといった伝統的な白玉メニューのほかに、季節のメニューとして洋風にアレンジしたスイーツなども用意。

 

訪れたこの日は、秋の味覚である熊本県産の栗を使った「モンブラン白玉(1,080円)」が楽しめました。

さらに、既存の概念にとらわれない、新しい白玉の楽しみ方としてスイーツだけでなくカレールーなど食事にも活用する方法を提案しているそうですよ。

 

お店情報

白玉屋新三郎

住所:熊本県八代郡氷川町吉本72
電話番号: 0964-43-0031
営業時間:
9月~5月 9:00~18:00、イートイン 10:00~17:30
6月~8月 9:00~19:00、イートイン 10:00~18:30
定休日:元旦
ウェブサイト:http://www.shiratamaya.co.jp/

www.hotpepper.jp

 

鼻をくすぐる胡麻の香りに思わず立ち寄る。

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続いて足を運んだのは、すぐ近くで営業する堀内製油。

こちらも昭和22年創業と歴史のある油屋です。

委託加工業、いわゆる油搾りからスタートし、現在では栽培から製造、販売まで一貫して行っています。

 

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【自家製なたね「地あぶら」(小) 1,080円】

看板商品は「地あぶら」。

地元でとれた油だから「地あぶら」だそう。

原料となる菜種は無農薬栽培で作られ、焙煎されたのち、1週間ほどかけて昔ながらの「古式圧搾法」で搾られます。

一番搾りにこだわり、菜種本来の香りや味わいを大切にしているそう。

同様の製法で、ごま油3種類、エゴマ、椿油なども作られています。

 

ちょうどお邪魔した日は、少し歩いたところにある工場で金胡麻を搾っている日とのことで、工場を見学させていただきました。

 

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工場内は焙煎した胡麻のよい香りに満ちていました。

製油に使用する機械は創業当時のものそのまま。その日の気温や湿度に合わせて、職人さんの手で金色に焙煎された胡麻が搾られて、圧搾機から油と油かすに分かれて出てきます。

使うのは一番搾りの油のみなので、油かすはこれ以上搾らず肥料などとして活用されます。

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とにかくうちは油を搾るだけ。だけど、搾ったあとの精製が難しい。」と社長の堀内さんが言うように、時間をかけて不純物を分離し精製される油は、充填やラベル貼りも一つずつ丁寧に手作業で行われ、手間暇かけて作られた、素材の生きた一本が作られるのです。

 

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お土産に看板商品の「地あぶら」を購入しました。

揚げ物、とくに天ぷらを揚げると絶品とのこと。

 

道の駅氷川では「油屋さんのコロッケ」として、地あぶらを使った揚げたてコロッケが食べれるそうですが、あいにく立ち寄る時間が確保できず……

この地に再訪する理由が出来てしまいました。

 

さて、本格的にお昼の時間になってきました。タベアルキストの本領発揮です。

道の駅氷川を通り過ぎ、まずは八代を代表する駅弁に向かいます!

 

お店情報

堀内製油

住所:熊本県八代郡氷川町吉本94
電話番号:0964-43-0221
営業時間:9:00~18:00
定休日:日曜日・祝日
ウェブサイト:http://horiuchiseiyu.com/

 

グランプリ3連覇の名物駅弁と焼き鮎

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八代駅から徒歩1分。

駅のすぐそばに鮎屋三代より藤はあります。

ここは鮎を使った駅弁や、鮎の加工品が評判。

 

今回はその駅弁と「焼き鮎」を狙ってやってきました。

焼き鮎とは、この地域の郷土食の1つで、鮎を炭火で焼き、乾燥させたもの。

お雑煮の出汁などにつかわれます。

 

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運が良いことに、今季の初仕込みを旅の前週に行っていたらしく、初物を買うことができました! 黄金色に色づいた天然鮎はこのままでもかぶりつけそう。

 

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▲駅弁 鮎屋三代 1,150円

 

そして、こちらがお目当ての駅弁「鮎屋三代」。

焼き鮎の出汁で炊き込んだ炊き込みご飯と、鮎の甘露煮が丸ごと一匹乗った豪華なお弁当。九州新幹線開通を機に始まった、九州駅弁グランプリ3年連続1位を獲得した名作です。

 

この駅弁、まずはご飯をじっくり味わってください。

まるでバターを思わせるようなコクと風味があります。

鮎の出汁が染み渡った炊き込みご飯は、他にはなかなか無い味わい。

 

骨まで食べられる甘露煮は、腹はほろ苦く、背中は甘くホロリと。

腹を食べた後、すぐ背を食べると、全部ほろ苦味になってしまうので、上手くおかずで舌をリセットしながら、食べ比べるのがお勧めです。

 

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沢山並んだ賞状やトロフィーに交じって、なぜ小切手が……?と思ったら、あのクイズ番組『ミリオネア』のものでした。
予想外のレアものに遭遇できて、旅の良い思い出になりました。

最新のご当地駅弁を愉しんだら、次は古くから愛されているご当地グルメを目指します!

 

お店情報

頼藤商店

住所:熊本県八代市萩原町2-1-6
電話番号:0965-33-1145
営業時間:9:00~19:00
定休日:1月~5月は日曜休業
ウェブサイト:http://www.yorifuji.org/

 

八代のご当地グルメ 太平燕(タイピーエン)

次のお目当ては、昔からあるご当地グルメのタイピーエン。

しかも八代の名産品であるトマトも一緒に食べられる、トマピーエンなるモノがあるらしいと聞いて、こちらの王張(ワンチャン)へ。

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▲トマピーエン 900円

 

タイピーエンとは、明治頃日本に入ってきた、元は中国福建省の料理で、燕の巣に見立てた春雨と、揚げ玉子が特徴のあっさりとした麺料理です。

 

今回頂いたトマピーエンは、味はあっさり、ボリュームしっかりな一品。ショウガを利かせた鶏スープの味の後にやってくる、トマトのコクと酸味。むせるような酸っぱさではなく、すっきりとした味わいです。

 

ご主人の前田氏は、酢を一切使わず、トマトのみでこの味を出しているとのこと。

甘さを強調されがちなトマト料理が多い中、酸味を上手に見せている料理だと感じました。

 

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▲トマト餃子 550円

 

そして、もう一品。お勧めメニューのトマト餃子です。

トマトパウダーを練り込んだほんのり赤い皮に、試行錯誤の末たどり着いた、一週間漬け込んだトマトが具に入っています。

 

肉汁とトマトの果汁が口の中で合わさり、絶妙な味わい。一週間漬け込むことで、トマトの水分を抜くという工夫がなせる技ありの一品です。

 

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▲パリパリ麺定食 980円

 

どうしても気になってしまい、追加で頼んだパリパリ麺。いわゆるかたやきそばです。

いぐさを練り込んだ珍しい麺で作っていただきました。畳の香りが前面に出てくるかと思いきや、意外とクセの無い味。どうやら加熱してしまうと香りが飛んでしまうようです。

 

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トマトを愛する前田氏は、家庭でも楽しめるように自家製の味噌と合わせたとまと味噌ジャムの販売もしています。

これがまた白米に合うんだとか。自慢の味噌と八代のトマトを熱く語るご主人の話を聞いてるうちに、トマトの産地も覗きたくなってきました。

お店情報

王張

住所:熊本県八代市中央通5−9
電話番号:0965-33-8358
営業時間:11:00~22:00
定休日:無し

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八代の魂 はちべえトマトを訪ねて

王張のご主人のトマト愛にほだされて、トマト畑を覗いてみたいとJAまでやってきました。時期は少し早いらしいですが、「はちべえトマト」のハウスを見学させてもらえることに!

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この日見学させていただいたのは、山住さんのハウス。外から見るとそれほど大きさを感じないハウスも、実際は奥行120メートル・幅24メートルという巨大なもの。このハウス一棟で6,000本のトマトが育っています。

 

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栽培における特徴の一つが黄色蛍光灯や黄色い防虫テープを使って、防除を行っていること。

こうして、なるべく農薬の使用量を抑えられるようにしているそうです。

 

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11月からが出荷シーズンらしく、畑の実はまだ青く、花が沢山咲いていました。

 

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下段の方は大きく育ち、あとは色づくのを待つだけ。

一番最初の実に虫が来るようになると、いよいよ食べごろ。そこから一週間が収穫の目安になるそうです。

 

八代は高級トマト「塩トマト」の産地としても有名なので、「はちべえトマト」との違いを聞いてみました。

「八」代「平」野で産出されるトマトの総称を「はちべえトマト」とブランド化していて、さらにその中で特定の畑で取れるトマトが「塩トマト」になるとのこと。

塩トマトになるかどうかは完全に運らしく、「潮の道」と呼んでいる特にミネラル分が濃い土壌の上に、たまたま畑を作ったところでだけ取れるそうです。

 

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一大産地といえば、質より量。

安定供給が第一なのではと思っていましたが、量を作ることはもちろん、味も妥協しないで、味も量も日本一を目指したいという山住さんの言葉に、日本のトマトを支える生産者のプライドを感じました。

 

この日は取れたてのトマトは味わえませんでしたが、「もうすぐ日本中に届けるから待っててよ!」とのこと。

たわわに実ったトマトが赤く色づくのをもう少し待ちましょう。
トマトの美味しさの秘密は、昔海だった時の名残のミネラル分。海のミネラルと言ったら……塩?

 

スポット情報

JAやつしろ はちべぇトマト

住所:熊本県八代市古城町 2690
電話番号:0965-35-3333
営業時間:部署により異なる
定休日:部署により異なる

 

海水の塩だと思ったら、温泉水の塩だってーーー!

八代の野菜の美味しさを支える、八代海のミネラル。

その味をダイレクトに知りたくて、少し南に下って、芦北の御立岬の施設「塩むすび館」にやってきました。

食いしん坊な我々は「シオムスビ」と呼んでいましたが、「エンムスビ」だそうです。恥かしい……

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塩むすび館では、隣接した不知火の海を一望する御立岬温泉センターのボイラー廃熱を利用して温泉水から塩を作っています。

地下1000mからくみ上げた源泉を、真空釜とボイラーの廃熱を利用して約10倍の濃度に温泉水を濃縮、濾過器に通して不純物を取り除き、塩むすびに運び込みます。

 

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濃縮した温泉水を更に煮詰めること2時間。ここからは手作業でむらなく水分だけを飛ばしていきます。

このような工程を経て、貴重な温泉塩である「岬の御塩」が出来上がります。

 

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完成したばかりの塩は、しっとりとしていながら、どこかサラサラとした感じがします。

勧められるままに、一口なめてみると何ともまろやかな味。温泉のミネラルをそのまま残しているからだそうです。

 

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塩むすび館では、海水による塩づくり体験もできます。

私たちもマイ塩づくりにチャレンジ!

土鍋に入れた海水を水分がなくなるまで炊き上げていきます。

 

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海水はどんどんと水分が蒸発し、鍋肌にくっつかないように一生懸命こそげ取りながら加熱を続けると……

 

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真っ白で綺麗な塩が出来上がりました。

 

ところでこの温泉水から作る塩は、御立岬温泉センターで売られている塩ラスクや、甘夏果汁入り塩飴などにも使われています。

貴重な温泉塩を使った商品、他にもありませんか?と聞いたら教えてくれたのがレモン塩を生産している農家さんと、ソーセージを作っている養豚農家さん。

なるほど。これで今晩の晩御飯は決まり!

 

スポット情報

塩むすび館

住所:熊本県葦北郡芦北町田浦町124 御立岬温泉センター
電話番号:0966-87-2555
営業時間:9:00~16:00
休館日:毎月第2水曜日(8月除く)
ウェブサイト:http://www.otachimisaki.com/

 

農業女子が起業!ビタミンパワーを全国へ

岬の御塩を使っているということで、まず向かったのがオレンジ・ファーム安田さん。
かんきつ類の生産の他、レモン塩やジュースも生産しています。

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JR九州の話題のスイーツ列車「或る列車」でも採用されたという「こだわりのしらぬいオレンジ」。

 

減農薬栽培されたしらぬいを皮ごとギュッと搾ったジュースは、本物のしらぬいの風味がそのまま楽しめると評判です。あまりに評判で現在品薄状態だそう。

「こだわりの~」シリーズにはほかにもあまなつ、グレープフルーツがラインナップ。こちらは無農薬栽培の果実を使用しており、洗双糖を加え、あさぎり町のミネラルたっぷりの湧き水で割っている果汁50%。

 

口当たりはとてもまろやかで、洗双糖がハチミツのような甘さを醸しだし、後味はほんのりとしたグレープフルーツらしいほろ苦さ。

 

果汁50%といえどフルーツの美味しさがギュッと詰まっていて、鼻腔を抜ける柑橘の香りがたまりません。

 

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▲左より、島みかん乾皮/レモン塩/島みかん唐辛子 各486円

 

こちらは先ほど訪れた「岬の御塩」をつかったフレーバーソルト。爽やかな香りが鼻腔をくすぐります。

 

オレンジ・ファーム安田では安心・安全なオーガニック商品を届けたいという思いで、無農薬・減農薬栽培にこだわり、加工品の製造、出荷まで基本的には自社で行っています。

 

もともとは柑橘農家でしたが、お母さんとお嬢さんで加工品作りの販売を始めて約1年半が経ちました。平成28年1月には法人化、社名は「株式会社ミスターオレンジ」に。まだまださらなる可能性がありそうです。

 

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▲完熟物語 フルーツソース 各756円

 

そして我々の興味を引いたのが、こちらのフルーツソース。

果実の個性が綺麗なグラデーションとして鮮やかに表れています。

お嬢さんは「ラベルも自作だから恥ずかしい~」なんて謙遜してますけど、すごくいいと思いますよ!
おしゃべりに興じているうちに、すっかり日も暮れました。今日の最終目的地へ晩御飯を食べに行きましょう!

 

スポット情報

(株)ミスターオレンジ(旧 オレンジ・ファーム安田)

住所:熊本県水俣市月浦199-4
電話番号:0966-62-5404
ウェブサイト:http://www.mr-orange.net/

 

ひのきの森の奥に、100%ホンモノのソーセージあり

今晩のディナーは、岬の御塩を使ったソーセージを生産している、モンヴェール農山。初めて行くなら、昼間をオススメします。

暗く、照明のない山道は不安で、ちょっとした恐怖体験かも。

真っ暗なヒノキの森の間の、砂利道を車で登ると、突如現れるのはリゾートペンションのような建物。

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モンヴェール農山はその母体である農山畜産で飼育した豚肉と、その加工品を販売しているレストランです。

現社長の照夫氏が17歳の時に豚を数頭飼い始めたのをきっかけに、養豚と精肉業を営み、その後この地に移り住み、山を開墾しながら養豚を続けてきました。

 

2代目となる娘の春香さんが手伝うようになってからは、モンヴェール農山としてソーセージやハムなどの加工品にも力を入れています。

 

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ソーセージやハムには増量剤・保存料は一切使わず、自社の豚100%で作っています。

手作りにこだわり、腸詰めなどその製造工程はほとんど手作業で行われるため、大量生産は出来ませんが、大切に育てた豚を加工品に変えて愛情を込めて食卓へ送り出します。

 

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ウインナーに使用するスパイスは、本場ドイツから質の良い物を取り寄せた物を使用。

行者ニンニクのような香りのベアラオホや、数種類をブレンドしたハーブウインナーなど、本格的な味わいを堪能できます。

また、ソーセージに使う塩は、先ほど訪問してきた温泉水から作る「岬の御塩」。

ミネラルが肉の旨味を引き立て、奥行きのある味わいが楽しめます。

 

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そして我々が夢中になったのがこの生ソーセージ。

細挽きミンチと粗挽きミンチを混ぜてそのまま腸詰めしたというソーセージは、肉の味わいが存分に楽しめます。

 

農山畜産で生産しているバブコックという豚は、柔らかな肉質をもち、あっさりとして甘い、臭みのない脂が特徴。

ヒノキの林が蓄えた、ミネラルたっぷりの美味しい湧き水を飲んで育つため、肉質も良くなるそう。

 

食後感のかるさは、メンチを食べたときに一番感じます。食べても胃もたれしないとご年配の方にも評判なんだとか。

 

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趣味は「山いじり」という社長の照夫氏はパワフルで「肥後もっこす」を地でいくタイプ。

若くして山の土地を買い、ブルドーザーで道を作るところから始めたというエビソードはかなり驚きでしたが。

 

そして知る、さらなる衝撃の事実。

農山の由来は、山で農業やっているからだと思っていたら、なんと苗字でした。「名は体を表すですね~、アハハ~」なんて話をしていたら、実はもう一軒、名は体を表す農家さんがいるとか。

明日の目的地決まり! その農家さんに会いに行きましょう。

お店情報

モンヴェール農山

住所:熊本県水俣市長崎552-7
電話番号:0966-68-0028
営業時間:11:00~21:00
定休日:月曜日(祭日の場合は火曜日)
ウェブサイト:http://www.nouyama.jp/

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こうして熊本初日の夜は更けていくのでした。

→ こんなにも、ある。南熊本編②へ続く。

 

書いた人:タベアルキスト

タベアルキスト

タベアルキストとは、「食べる幸せ、探す喜び」をモットーにした実名制の食べ歩きマニアのコミュニティ「Tabearukist Association」に所属する、年間300軒以上の外食をしているメンバーのことを「タベアルキスト」と言います。その一食、一食を、お腹も心も満たされる幸せな時間とするため、「一般人による一般人のためのグルメ検証」を旗印に、公正中立な立場から「食べる価値のある逸品」の情報を発信しています。

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