芸能

テレビ離れ着実に進行 10年前の数字と比較すれば瞭然と識者

 昨年、民放で視聴率トップだったテレビ朝日が4位に転落し、TBS,フジなども低視聴率にあえぐなか、4月の月間視聴率で1位に返り咲いたのが、日本テレビだ。夜10時30分からの放送ながら常に10%以上を稼ぐ『有吉反省会』をはじめ、バラエティが軒並み好調を続けている。

 ただし、リサーチ評論家で『視聴率の正しい使い方』(朝日新聞出版刊)の著者・藤平芳紀氏はこう分析する。

「日テレは“縦の番組構成”がうまくいっている。例えば日曜日は夕方5時30分の『笑点』に始まり、『バンキシャ!』、『ザ!鉄腕!DASH!!』、『世界の果てまでイッテQ!』、『行列のできる法律相談所』、『おしゃれイズム』から『有吉反省会』まで、チャンネルを変えさせないような構成になっている。ただ、編成力があるということで、番組が大ヒットしているというわけではない」

 各局は視聴率競争に明け暮れているが、テレビ業界全体を眺めれば地盤沈下は確実に進んでいる。通期視聴率は、10年前に比べて全日、ゴールデン(19~22時)、プライム(19~23時)ともに1~3%ほども落ち込んでいるのだ。

「各局の番組の作り方を見ていると、“ヒットした作品の焼き直し”や“視聴率がとれるタレントを多用する”という手法ばかり。そんな風に番組を作っていても、面白い番組は作れない。結果としてテレビ離れは確実に進んでいる。それは、10年前の数字と比べれば明らかです」(藤平氏)

※週刊ポスト2014年6月13日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

水原一平氏のSNS周りでは1人の少女に注目が集まる(時事通信フォト)
水原一平氏とインフルエンサー少女 “副業のアンバサダー”が「ベンチ入り」「大谷翔平のホームランボールをゲット」の謎、SNS投稿は削除済
週刊ポスト
解散を発表した尼神インター(時事通信フォト)
《尼神インター解散の背景》「時間の問題だった」20キロ減ダイエットで“美容”に心酔の誠子、お笑いに熱心な渚との“埋まらなかった溝”
NEWSポストセブン
水原一平氏はカモにされていたとも(写真/共同通信社)
《胴元にとってカモだった水原一平氏》違法賭博問題、大谷翔平への懸念は「偽証」の罪に問われるケース“最高で5年の連邦刑務所行き”
女性セブン
富田靖子
富田靖子、ダンサー夫との離婚を発表 3年も隠していた背景にあったのは「母親役のイメージ」影響への不安か
女性セブン
尊富士
新入幕優勝・尊富士の伊勢ヶ濱部屋に元横綱・白鵬が転籍 照ノ富士との因縁ほか複雑すぎる人間関係トラブルの懸念
週刊ポスト
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
《愛子さま、単身で初の伊勢訪問》三重と奈良で訪れた2日間の足跡をたどる
女性セブン
水原一平氏と大谷翔平(時事通信フォト)
「学歴詐称」疑惑、「怪しげな副業」情報も浮上…違法賭博の水原一平氏“ウソと流浪の経歴” 現在は「妻と一緒に姿を消した」
女性セブン
『志村けんのだいじょうぶだぁ』に出演していた松本典子(左・オフィシャルHPより)、志村けん(右・時事通信フォト)
《松本典子が芸能界復帰》志村けんさんへの感謝と後悔を語る “変顔コント”でファン離れも「あのとき断っていたらアイドルも続いていなかった」
NEWSポストセブン
水原氏の騒動発覚直前のタイミングの大谷と結婚相手・真美子さんの姿をキャッチ
【発覚直前の姿】結婚相手・真美子さんは大谷翔平のもとに駆け寄って…水原一平氏解雇騒動前、大谷夫妻の神対応
NEWSポストセブン
違法賭博に関与したと報じられた水原一平氏
《大谷翔平が声明》水原一平氏「ギリギリの生活」で模索していた“ドッグフードビジネス” 現在は紹介文を変更
NEWSポストセブン
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
カンニング竹山、前を向くきっかけとなった木梨憲武の助言「すべてを遊べ、仕事も遊びにするんだ」
女性セブン
大ヒットしたスラムダンク劇場版。10-FEET(左からKOUICHI、TAKUMA、NAOKI)の「第ゼロ感」も知らない人はいないほど大ヒット
《緊迫の紅白歌合戦》スラダン主題歌『10-FEET』の「中指を立てるパフォーマンス」にNHKが“絶対にするなよ”と念押しの理由
NEWSポストセブン