子どもから大人まで、また男女関係なく愛されるキャラクター「ドラえもん」。その作者・藤子不二雄先生は「藤子・F・不二雄」と「藤子不二雄(A)」のコンビだというのは有名ですよね。そのうち、藤子・F・不二雄先生の誕生日である昨年12月1日に「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」がオープンしました!
富山県高岡市といえば、藤子・F・不二雄先生が誕生し、小学校時代に転校してきた藤子不二雄(A)先生と出会い、漫画家への道を歩みだした街。この街では、その足跡を始め、作品の魅力など、藤子・F・不二雄先生の「原点」に触れることができます。
また、「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」がある高岡市美術館は、金属工芸や造形物など、見ごたえのある展示もしているので、こちらも必見です。外観のデザインがやわらかく、館内の随所で自然光を取り入れているため、美術館の堅苦しさはなく、肩の力を抜いて楽しめます。
北陸新幹線の開通で、富山までグッとアクセスしやすくなりました。観光も兼ねて、ぜひ藤子不二雄ワールドを旅してみませんか?
高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー(富山県高岡市)
ドラえもんの原点を見つけに、高岡のまんがギャラリーへ出掛けよう
「藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」のある高岡市美術館2階へと足を運ぶと、おなじみのピンクのドアが!なんと、ギャラリーの入り口は「どこでもドア」なんです。遊び心あふれる作りに、入る前からワクワクが止まりません。
展示室では、藤子・F・不二雄先生が少年時代に作成した幻燈機が再現され、彼の写真や言葉を集めた「ふるさと高岡の記憶」が上映されています。ちなみに、幻燈機とは今でいうスライドやプロジェクターのことで、映画用映写機の基礎にもなりました。このころからすでに、漫画のみならずアニメにも大きな興味を抱いていたのかもしれませんね。
10代のころに手作りした漫画雑誌も大きな見どころです。漫画・小説はもちろん、雑誌ではおなじみの広告まで全て手書きで、文字通り、1冊の「雑誌」を作り上げた芸の細かさと完成度の高さは圧巻。手塚治虫に憧れて漫画の道を夢見た藤子・F・不二雄先生の本気度がうかがえます。
そのほかにも、アニメの原画や、先生愛用の品も展示されています。トレードマークとも言えるおなじみのベレー帽やカメラ、ペンに加え、上京時に携帯したトランクなど、貴重な愛用品を見ることができるのは、美術館ならではですね。
ゆっくりと楽しんだ後はギャラリーショップへ。このギャラリーでしか買えないオリジナルグッズも多くあるので、記念はもちろん、お土産にも最適です。
ちなみに、藤子・F・不二雄先生が過ごした高岡市は銅器が有名。館内に展示されたかわいらしいドラえもん像は、伝統産業である「高岡銅器」です。ドラえもんの銅像は、ぽてっとしたフォルムがかわいらしい初期ドラえもん。触ってもOKな体感型美術品なので、実際に触れて丸みやかたちなどを感じることができますよ♪
また、高岡駅には高岡銅器のドラえもんポストや、ドラえもんのキャラクターたちの像が建っているなど、市内にも関連施設や展示があちこちにあるので、ギャラリーで楽しんだ後は街に繰り出し、散策してみましょう!
[TEL]0766-20-1170
[住所]富山県高岡市中川1-1-30 高岡市美術館2階
[開館時間]9時30分~17時(入館は16時30分まで)
[休館日]月曜日(ただし、月曜日が祝・休日の場合は開館し、翌平日に休館) 年末年始(12月29日~1月3日)
[観覧料]一般・大学生500円、高校生・中学生300円、小学生・幼児(4歳以上)200円、4歳未満無料 など
「高岡市 藤子・F・不二雄ふるさとギャラリー」の詳細はこちら
藤子・F・不二雄先生の足跡を辿る、高岡さんぽ
ゆかりの街・高岡を歩いて、ドラえもんたちに会いにいこう!
ドラえもんファンにとっては、藤子・F・不二雄先生の出身地・富山県高岡市は、いわば「聖地」のようなもの。さあ、ドラえもんの“ふるさと”をめぐる高岡ツアー、はじまりはじまり。
高岡駅 古城公園口周辺エリア
まずは、高岡駅を出てすぐの広場「ドラえもんの散歩道」へ向かい、おなじみのキャラクターたちとご対面。ドラえもんにのび太くん、しずかちゃん、ジャイアン、スネ夫と、高岡銅器でできたブロンズ像が、楽しげに笑顔をふりまいています。
この高岡駅・桜馬場通り周辺は、藤子・F・不二雄先生ゆかりの場所が盛りだくさん!先生がかつて通った「文苑堂書店」や、漫画作品の投稿・郵送で利用した「高岡郵便局」、そして、母校「高岡市立定塚小学校」などもあるんです。
また、駅前施設「ウイング・ウイング高岡」の2階にある市立図書館には、藤子・F・不二雄作品が豊富に所蔵されています。入手困難な単行本の初版本など、ファン垂涎間違いなし!
高岡古城公園
高岡駅前から少し足を延ばして、高岡古城公園へ。ここは、学生時代の先生が通学途中に散策した憩いの場です。その公園内にある小高い場所「卯辰山」は、どことなく、「ドラえもん」に登場する“裏山”に似ているような…。きっと、藤子先生のお気に入りの場所だったのでしょうね。
さて、そんな自然豊かな公園内の動物園には、一風変わったモニュメントがあります。それが、154名の漫画家の寄稿による“カッパのイラスト”を集めた、筆型のモニュメント「絵筆塔」。なんで、空想上の生き物・カッパをモチーフに、と思うかもしれませんが、その理由は、「漫画家は夢を描くのが仕事だから」とのこと。なんだか、ステキです。
ちなみに、上の画像が、藤子・F・不二雄先生が寄稿した「カッパ風ドラえもん」のイラスト。甲羅と頭に載せるお皿が、しっかりと描かれていますね。
高岡おとぎの森公園
さあ、お次は、「高岡おとぎの森公園」へ向かいましょう。ここはまさに「ドラえもんワールド」! 土管がある“あの空き地”で、ドラえもんたちが楽しげに遊んでいます。ひみつ道具のレリーフが描かれた日時計などもあり、絶好の記念撮影スポットとして、大人も子どもも思いっきり楽しめますよ。
乗り物にもご注目! 万葉線「ドラえもんトラム」
未来の猫型ロボット・ドラえもんは、2112年9月3日生まれ。その「生誕100年前」を記念して、2012年9月に運行が開始されたのが、高岡駅と射水市の越ノ潟を結ぶ万葉線の路面電車「ドラえもんトラム」です。ドラえもんカラーの「青」の車体は爽やかで、車内外にドラえもんのキャラクターがデザインされています。高岡を訪れたからには、ぜひとも乗っておきたいものですね!
足を延ばして、ちょい旅プラス!
藤子・F・不二雄先生のふるさと・高岡を巡り終えたら、今度はJRで同じ富山県の氷見市にも足を延ばしてみましょう。高岡駅から氷見駅までは、氷見線でわずか30分足らずですが、この氷見市、実は「忍者ハットリくん」や「怪物くん」などの原作者の藤子不二雄(A)先生の出身地なんです。
そんな氷見市には、藤子不二雄(A)先生の世界観を堪能できるスポットがもりだくさん。ファンの方は、ぜひ氷見市にも足を運んでみてください。
氷見市潮風ギャラリー(富山県氷見市)
来て、見て、体験して―、藤子(A)ワールドにどっぷり浸かる!
氷見市でまず訪れたいのが、藤子不二雄(A)まんがワールドを味わい尽くせる「氷見市潮風ギャラリー(藤子不二雄(A)アートコレクション)」です。
特に人気の高い「忍者ハットリくん」「怪物くん」第1話の複製原画や、氷見市から美しい富山湾越しに望む立山連峰と唐島を背景にした「忍者ハットリくん 氷見を翔ぶ」の大きな原画も展示しています。また、スクリーンの前に立つだけで、まんがの世界に入り込むような体験ができる「藤子不二雄(A)デジタルまんがスクリーン」も展示。見るだけでなく、体感できる楽しみも味わえますよ!
貴重な原画のほかにも、まんが家を目指して上京した藤子不二雄(A)先生が入居し、数々のすばらしい作品が生まれた「トキワ荘14号室」を再現。当時のまんが製作の現場を垣間見ることができます。コンパクトなギャラリーですが、藤子不二雄(A)先生のまんがを自由に閲覧できるスペースもあるので、時間を忘れて楽しめます♪
[TEL]0766-72-4800
[住所]富山県氷見市中央町3-4
[営業時間]10時~17時
[休館日]年末年始(12月29日~1月3日)
[入館料]大人200円(高校生以下無料)など
「氷見市潮風ギャラリー(藤子不二雄(A)アートコレクション)」の詳細はこちら
藤子不二雄(A)先生の足跡を辿る、氷見さんぽ
ここにも、あそこにも! 氷見を歩けば、藤子Ⓐキャラクターに当たる
「氷見市潮風ギャラリー(藤子不二雄(A)アートコレクション)」を堪能したら、次は「氷見市比美町商店街」を歩いてみましょう。街のそこかしこで、藤子不二雄(A)先生が生み出したキャラクターたちと出会うことができますよ。
氷見市比美町商店街
氷見市の中心部を貫く国道415号線。この幹線道路沿いに、アーケードのある「氷見市比美町商店街」が広がっています。この商店街は、「まんがロード」とも通称され、歩道やポストの上など、ハットリくんとその仲間たち(弟のシンちゃん、忍者犬の獅子丸など)のモニュメントや、シャッターアートの数々を目にすることができます。
その他にも、「笑ゥせぇるすまん」の喪黒福造や「怪物くん」など、藤子不二雄(A)先生のキャラクターが至るところに! そのカラフルな風景は、見ていて飽きません。
また、「忍者ハットリくんカラクリ時計」も、必見です!
ここでは、毎正時にカラクリ時計が動きだし、テーマ曲が鳴り響く中、ハットリくんたちが登場。そうして、ライバル忍者であるケムマキと忍法合戦を繰り広げます。全キャラクターが登場したら、シャッターチャンスです。お見逃しなく!(ショーは9~19時の毎正時、土日祝日は30分ごと。夏季は21時まで。冬季はお休みしています。)
光禅寺
比美町商店街のほど近くに、藤子不二雄(A)先生の生家「光禅寺」があります。約700年の歴史を持つ加賀藩前田家ゆかりの曹洞宗の古刹・光禅寺は、昭和13年の氷見の大火で全焼してしまいましたが、順次再建。現在では、立派な山門も再建されています。
この山門をくぐると、忍者ハットリくん、プロゴルファー猿、怪物くん、喪黒福造の石像が、きちっと整列してお出迎えしてくれます。記念写真のチャンス!
©藤子スタジオ
※この記事は2016年1月時点での情報です
じゃらん編集部
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