住まいの雑学
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2013年4月20日 (土)

東京の水道水は安全? より安全な水にするための浄水器の選び方

より安全でおいしい水を飲みたいという人は、浄水器に頼ってみるのもいいかも?

この春、東京へ引越してきて新生活をスタートした人も多いだろう。東京といえば言わずと知れた大都会。都会の楽しさとは裏腹に心配なことも多少なりともある。

例えば、水道水は飲み水として安全なのか、ということ。車の交通量が多く、空気の状態があまり良くないのは事実。水も空気と同様に、汚染されたりはしていないのだろうか。

今回は正しい情報を知るために、「水のwebライブラリ」というポータルサイトを運営する和田彰氏に話を伺った。

「国が定めた水質基準を十分に満たし、東京都ではこの基準をさらに上回る安全性を目指した取り組みを進めています。ここ数十年で河川自体の水質が大幅に改善され、水質基準も強化され、さらに浄水技術も高度化していることを考えれば、東京の水道水の安全性が格段に高まっていることは間違いありません。東京の水道水のクオリティーは、世界に誇れるレベルです。しかし現在の水質基準では見逃されるようなリスクがあることも事実です。例えば安全な水道水がそばまで供給されても、集合住宅の受水槽や古い水道管の不衛生が原因で、家庭に安全な水が届かないこともあるかもしれません」

国が定める基準以上に、より安全でおいしい水を目指して、都では取り組みを進めている。しかし、和田氏が指摘するように管理状態によってその安全性を損なうような事態も考えられる。

完全にこういったリスクをカバーできるわけではないが、より安全な水を得るために有効なのが「浄水器」。今回は、手軽に設置できる蛇口取り付け型の浄水器について紹介したい。まず気になるのは、どういった種類があり、どのように選べばいいか、ということ。

「浄水器の種類は、そのろ材の種類で分けられます。ろ材には、活性炭やイオン交換樹脂、中空糸膜フィルターなどがあり、有機物、細菌、カビ類といった有害物質を取り除くのに、それぞれ得意不得意があります。基本的には、価格に比例して安全性・おいしさが高まると考えられるので、水道水にどのレベルの安全性とおいしさを求めるのかに応じて、商品を選ぶといいでしょう。また、日本水道協会という業界団体が、利用者の安全を守るために定めた規格基準があり、その基準を満たした浄水器であるか否か(認証マークあり)を目安にするのもひとつでしょう」

最後に浄水器の効果を高めるためのポイントや注意点について伺った。

「蛇口取り付け型の浄水器の場合はろ過能力が小さいため、水を勢いよく出さないように使用することで利用時の浄水効果が高まります。もちろんカートリッジの交換は商品ごとに指定されたタイミングで行うように心掛けましょう」

高い安全性を誇る東京の水道水だが、自分や家族の健康のために、より安全でおいしい水を飲みたいという人は、浄水器に頼ってみるのもいいかもしれない。

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