「今回は大雪予報サマサマじゃないですか。ドラマ関係者は喜んでいるでしょうね」
こんな声が上がっている。発言の主は、あるテレビ局関係者だ。
大雨や雪などで大荒れになったり、そうした予報が出ると、テレビの視聴率は上昇する傾向にあるといわれる。事実、首都圏に大雪が降った1月14日には、祝日だったこともあって通常よりも視聴率がアップした番組が多かった。
「大雪予報が出ると、早い時間に帰宅する人が増えますからね。在宅率が高まれば、テレビを見る人も増える。当然、視聴率にもはねかえってきます」(別のテレビ局関係者)
今回の大雪予報でも同様だった。気象庁の予報があった2月5日夜に放送された連続ドラマは、3作品ともすべて前週の視聴率を上回ったのだ。
気象庁は2月5日夕方の時点で、この日夜から翌日朝にかけて大雪になると発表。結果、大外れとなったわけだが、雪にそなえて早めに帰宅する人が多かったとみられる。
午後9時から放送の『ラストホープ』(フジテレビ系)は視聴率11.9%(前週11.4%)、午後10時からの『サキ』(フジテレビ系)は9.1%(前週8.0%)、午後10時からの『いつか陽のあたる場所で 』(NHK)は視聴率9.4%(前週9.3%)を記録。とくに『ラストホープ』と『サキ』は、初回放送以降、視聴率が下がり続けていただけに、思わぬ“大雪予報効果”となった。
「この日夜の他の番組でも、通常より視聴率が高くなったものが多かったのですが、連ドラの場合は一度見てもらえれば、それから継続的に見る人も出てくるでしょうし、一度離れた視聴者が戻ってくる可能性もある。とくに連ドラ放送の中盤の回で、視聴率が前週よりも上回ったのは大きいですね」(前出・テレビ局関係者)
予報を外した気象庁には苦情が相次いでいるが、ドラマ関係者は今ごろほくそ笑んでいるかも。