笑顔推進プロジェクトで活性化する盛岡の商店街

近所の商店街へ出かけると、働いている人もお客さんもみんな笑顔だったら、晴やかな気持ちで買い物ができると思いませんか?そんな、日本一笑顔のあふれる商店街を目指すのが岩手県の盛岡駅前商店街。2010年10月から始めた「スマイルプロジェクト」をとおして、笑顔を広めるさまざまな活動を行っています。

プロジェクトの中心になっているのが、商店街で働く人の中から笑顔が素敵な人を選出する「スマイルコンテスト」。毎月、20～30人分のエントリー写真と投票箱が各店舗に設置され、誰でも気軽に投票が可能。1週間の投票期間に最も票を獲得した方が、キングオブスマイルまたはクイーンオブスマイルとして表彰されます。

そのコンテストから、なんと女性2人組の「スマイル娘」なる音楽ユニットも誕生したみたい。初代&4代目のクイーンオブスマイルに輝いた、そば屋さんの看板娘と保育園のお姉さんからなる地元密着型のアイドルです。6月16日にデビューし、商店街内でオリジナルCD『GO!GO!開運かなえちゃん』を発売。一般客だけでなく広告や報道関係者などからも大きな反響があったと、盛岡駅前商店街振興組合の石田理事長が語ってくれました。

「明るく元気な音楽を通じて、内陸側から被災した沿岸地域に元気を贈りたいと思い、今回のCD発売を決めました。地元で活躍するシンガーソングライタ―に、笑顔で運を引き込む“開運”をテーマに製作してもらった楽曲は、みんなで歌って踊れるものに仕上がっていると思います。すでにスマイル娘の2人はラジオなどにも出演しており、今後開催されるイベントでも楽曲を披露する予定です。これからも、どんどんスマイル娘のメンバーを増やし、新しい展開を目指していきたいと思っています」

キングオブスマイルはまだ1人しか誕生していないが、人数が増えたら新企画を考えたいと語る石田理事長。ほかにもプロジェクトの一環として、挨拶、接客、対応のすべてに笑顔を欠かさない“スマイル3箇条”という決まりを商店街で普及させているそうです。

商店街全体の共通の話題として、コミュニケーションの役にも立っているスマイルプロジェクト。多くの人がコンテストにエントリーすることは自己紹介、お店紹介にもつながり、笑顔を通じた地域ネットワークが形成されている様子。“笑う門には福来る”ということわざのとおり、今後ますます活性化しそうな商店街なのでした。