九州産は弁当向き!? ライフスタイルでコメ選び
意外とむずかしいコメの選び方。ブランドや味の好みで選ぶのも良いけれど、「ライフスタイルから選ぶ」というのも一つの方法かもしれない。
そこで、東京都下でコメ店を営む中島義郎さん(仮名)に、様々なライフスタイルに合わせた銘柄をチョイスしてもらった。
手作り弁当にマスト! 子育て世帯なら――さがびより
「佐賀産の『さがびより』は弁当にいいですよ。このコメは比較的固めなので、弁当箱にくっつきにくいのです。味ももちろん良くて、平成25年産は『米の食味ランキング』で最高ランクの特A評価でした」(中島さん、以下同)
たまに弁当箱から塊になったコメがバコッと抜けることがあるが、結構悲しいもの……。「さがびより」に限らず、九州産のコメは固めの品種が多いとのことなので、お子さんや家族の弁当を作る機会が多い方はご検討を。
早く食べたい! 多忙な一人暮らし社会人なら――江刺金札米(えさしきんさつまい)
「一人暮らしなら、岩手産の『江刺金札米』はどうでしょう。このコメは水気を吸いやすいので、浸透時間が短くて済みます。冬場なら30~40分くらいでいいでしょう。もっと急いでいるときは、ぬるま湯で洗っても◎。その場合は浸透時間を半分くらいにしてみてください」
とにかく時間短縮を目指すなら、江刺金札米の無洗米を選ぶという手もある。しかし、中島さんいわく「無洗米は表面を削りすぎていて、栄養価も味も落ちるからあまりおすすめできない」とのこと。手軽さを取るか、味を取るか……。
人生一段落! 静かな暮らしを求めるシニア層なら――ゆめぴりか、ななつぼし
「シニア層には、北海道産『ゆめぴりか』や『ななつぼし』がおすすめです。粘り気が強く、上品な甘さを感じさせるこれらのコメが、人生のラストステージにさらなる豊かさを与えてくれるのではないでしょうか」
新銘柄が次々と登場している昨今。何が自分にぴったりのコメか分からないうちは、新しい味覚にも積極的にチャレンジしてみたいところだ。
コメの選び方に正解はないが、理想の味に近づくためのアドバイスはどんなときも有意義に活用したい。スーパーの販売コーナーではこうした相談も投げかけにくいものだが、地域に密着したコメ店なら相談に乗ってもらえることがあるので、まずはお店に足を運んでみてはいかがだろうか?
(根岸達朗+ノオト)
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