国内

マイナンバー個人番号カード「慌てて作る必要なし」と専門家

 10月1日にスタートしたマイナンバー制度だが、直後から、詐欺、汚職、住民票への誤記載と、次から次へと問題が勃発。「あ~あ、やっぱりそうだったか」というムードが漂うなか、「あれ、まだ届いていない…」という人も多いのではないか。

 マイナンバーとは、年金や収入、税金など「社会保障と税」を管理する12桁の番号のことで、「日本に住民票があるすべての人」に割り振られる。10月5日時点で住民票に記載されている住所に順次届くはずだが、大半の人の手元にまだ届いていないようだ。

 でも、「もしかしたら、私には番号がついてない?」と不安になったあなた、ご安心ください。もともと、届くのは“10月中旬から11月”といわれており、まだ手元になくても大丈夫だ。

 ただ、離れて暮らす両親が老人ホームなどに入居している場合は、注意が必要だ。多くの場合、施設に入居しても、住民票は住んでいた家のままにしておくことが多い。ゆえに、配達されても不在になっていて受け取ることができないのだ。税理士の青木丈さんが言う。

「管轄する総務省は、そうした人への対策として施設管理者に“事前に役所に届け出るよう”通知を出していますが、はたしてどれだけの施設がきちんとやっているかは疑問です。もし、高齢の家族が住居を移している場合には、住民票がある役所の窓口で受取方法を確認しておくことが必要です」

 同様に、長期にわたって病院に入院している場合にも、事前(2015年9月25日まで)に「居所情報登録申請書」を役所に出しておく必要があった。申請していない場合には、やはりこちらも役所に返送されてしまうので、問い合わせが必要だ。

 期間内に受け取れず役所に戻ってしまった場合、問い合わせをしなければ3か月ほどで破棄される。

「ただし、マイナンバーは割り振られているので役所に問い合わせると、本人確認のうえ教えてくれます」(総務省)

 無事に受け取ってからも、注意すべきことは多い。配達されてきた通知カードには「個人番号カードの申請書」がついている。

 個人番号カードとはICチップがついたプラスチック製のカードで、申請すれば来年1月以降に交付されるが、今のところ、作るメリットはあまりない、という見方が大勢だ。

「マイナンバー提示の際に手間を省くことができますが、紛失やなりすましなどデメリットも大きい。申請はいつでもできる。必要だと感じた時に申請すればいいので、あわててカードを作らなくてもいいでしょう」(青木さん)

 当面は通知カードを大切に保管しておこう。

※女性セブン2015年11月5日号

関連キーワード

関連記事

トピックス

元通訳の水谷氏には追起訴の可能性も出てきた
【明らかになった水原一平容疑者の手口】大谷翔平の口座を第三者の目が及ばないように工作か 仲介した仕事でのピンハネ疑惑も
女性セブン
歌う中森明菜
《独占告白》中森明菜と“36年絶縁”の実兄が語る「家族断絶」とエール、「いまこそ伝えたいことが山ほどある」
女性セブン
伊勢ヶ濱部屋に転籍した元白鵬の宮城野親方
元・白鵬の宮城野部屋を伊勢ヶ濱部屋が“吸収”で何が起きる? 二子山部屋の元おかみ・藤田紀子さんが語る「ちゃんこ」「力士が寝る場所」の意外な変化
NEWSポストセブン
大谷翔平と妻の真美子さん(時事通信フォト、ドジャースのインスタグラムより)
《真美子さんの献身》大谷翔平が進めていた「水原離れ」 描いていた“新生活”と変化したファッションセンス
NEWSポストセブン
羽生結弦の元妻・末延麻裕子がテレビ出演
《離婚後初めて》羽生結弦の元妻・末延麻裕子さんがTV生出演 饒舌なトークを披露も唯一口を閉ざした話題
女性セブン
古手川祐子
《独占》事実上の“引退状態”にある古手川祐子、娘が語る“意外な今”「気力も体力も衰えてしまったみたいで…」
女性セブン
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
《家族と歩んだ優しき元横綱》曙太郎さん、人生最大の転機は格闘家転身ではなく、結婚だった 今際の言葉は妻への「アイラブユー」
女性セブン
今年の1月に50歳を迎えた高橋由美子
《高橋由美子が“抱えられて大泥酔”した歌舞伎町の夜》元正統派アイドルがしなだれ「はしご酒場放浪11時間」介抱する男
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。  きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
年商25億円の宮崎麗果さん。1台のパソコンからスタート。 きっかけはシングルマザーになって「この子達を食べさせなくちゃ」
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン