東京・国立市にある国立富士見台第3団地に、DIYでリノベーションされたモデルルームがオープンした。「カフェのようなおしゃれな住宅」をテーマにがらっと変身したお部屋は、ポップで温かみのある素敵な空間。じつは、このモデルルームを手掛けたのはUR都市機構が進める「UR×DIY女子部@国立富士見台プロジェクト」の一環で結成された「cobサラダ」という女性のチーム。メンバーはDIYが大好きな女性3人なのだとか。いったいどんな方々なのだろう? 早速、話を伺うべく現地を訪れてみた。
JR南武線・矢川駅から徒歩5分ほどのところにある「国立富士見台団地第3団地」。昭和40年に建てられたこちらの団地は、緑豊かな周辺環境に加え、子ども家庭支援センターや児童公園も近く、子育てにぴったりの立地だ。
今回のモデルルームを手がけたのは、石井麻紀子さん・山崎真希さん・獅子内陽子さん。3人ともDIYにハマっている女性が集まるサークル「DIY女子部」のメンバーだ。全国に約1400人の部員を持つこのサークルは、DIYの情報を交換したりワークショップを開催するなど精力的に活動している。そのなかで、今回のモデルルーム製作にあたり、DIY女子部メンバーから選ばれたのがこちらの3人なのだとか。
ちなみに「cobサラダ」というネーミングは、「いろんな個性が集まってぐちゃぐちゃなようだけれど、『DIY』というドレッシングをかければ不思議とまとまっちゃう」ということと、「チカラこぶ」を掛け合わせたものだそう。
それにしても、なぜこの3人にモデルルームのDIYを依頼することになったのか? UR都市機構の川崎佳代子さんは次のように話す。
「UR都市機構では、原状回復義務のないDIY可能な賃貸住宅を展開していますが、利用者の方からはDIYに馴染みがなく、何から手を付けていいか分からないという声も多く聞かれました。そこで今回、DIYでモデルルームをつくる際に、プロではなく素人の女性でもここまで出来るというのを示せればと思い、DIY女子部の方にお願いすることにしました」
なお、こちらのモデルルーム、3人で3DKの住居を延べ10日で完成させたというからすごい!
女性ならではの感性と3人の技が結集したこちらのモデルルーム。見事な作品を目の当たりにし、筆者もがぜんDIYに興味が湧いてきました。とはいえ、ここまでの域に達するには時間が掛かりそう…。ということで、みなさんにビギナー向けのアドバイスをうかがってみた。
「まずは、家のなかで気に入らない部分を直すことから始めるといいかもしれません」と話すのは山崎さん。ご自身も玄関の色が気に入らなくて、自分でペイントしたのがDIYにハマるきっかけだったとか。また、獅子内さんも「プロにやってもらったら許せないガタつきも、自分がやると“いいか”って思えるのもDIYの良さかも」という。また、チームでDIYを実施するのも、客観的な意見やアイデアをもらえておすすめだそう。
UR都市機構では、今回の舞台である国立富士見台第三団地でDIY住宅の募集を1月から予定しているとのこと。また、cobサラダとのコラボで行う、DIYのワークショップを2月中旬に企画している。「DIYは失敗を恐れずに、とりあえず始めてみることが大事」と石井さん。ものづくりを全力で楽しむ3人を見ていていると本当に楽しそう。今後のコラボに要注目だ!