夏の風物詩、花火を一眼できれいに撮るコツを知りたい!

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夏の夜空を華やかに彩る花火。目で見たままの美しさを撮りたいのに、実際に撮影した写真を見ると、白とびしていたり、ぼやけていたり……。

連弾花火は、上がる花火と消える花火が次々と現れるので、煙などが写りがち。ピンポイントで撮ろうとするよりも、多めにシャッターを切ってその中からベストな1枚を選ぼう!

連弾花火は、上がる花火と消える花火が次々と現れるので、煙などが写りがち。ピンポイントで撮ろうとするよりも、多めにシャッターを切ってその中からベストな1枚を選ぼう!

一体、どうしたら一眼できれいに花火を撮れるだろうか? プロカメラマンの森カズシゲさんに聞いてみた。

「花火は何度も打ち上がるので、焦らずに最初の数回はピント合わせに集中しましょう。オートフォーカスだと、カメラは動きがあって立体的な花火に対してどの位置に焦点を合わせたらいいのか認識できないため、必ずマニュアルで。花火はそれ自体が発光して明るいので、ピントを固定したら必要に応じて、しぼりや感度を調整すると明るくなりすぎないですよ」

夜桜の撮影同様、三脚は必須。また、夜店や電灯の明かりの近くで撮影すると、その明かりを取り込んで周囲にいる人がはっきりと映ってしまうため、ポジショニングはできるだけ周囲が暗い場所を選ぶと良いのだとか。

花火が開いた瞬間を撮るだけなら、いまのポイントを踏まえればOKとのこと。では、打ちあがっている光のラインを残しながら撮りたい時はどうしたらよいのだろう?

「その場合は、シャッタースピードを『BULB(バルブ)』に設定します。そもそもカメラは、シャッターが開いた時に光を取り込み、そこで捉えた像を映し出すもの。このモードは、シャッターを押している間、シャッターが開きっぱなしになるので、光の動きも描写できます」

BULBモードはシャッタースピードが遅くなるので、手ブレを起こす可能性が高い。そのため、三脚だけでなくレリーズと呼ばれる直接カメラに触れずにシャッターを切るアイテムがあるとベストだ。レリーズがない場合は手で一眼のシャッターボタンを押下し続けることになるが、押しっぱなしの状態は手に力が入り、手ブレを防ぐのが難しいそう。

「技術面を押さえたら、大切なのは構図。花火だけを映し出すのではなく、風景の中の花火を意識すると、一気に垢抜けた印象になります。たとえば、橋があってそこを電車が通っていれば、花火と電車を一緒に捉えたり、川が近ければ川面に映った様子を加えたりと、さまざまな情景を映し出してみると美しいですよ」

難しいと思いがちな花火撮影も、コツを押さえれば意外に簡単そう! これから花火大会の多くなる季節、ぜひトライしてみては?

(南澤悠佳/ノオト)

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