住まいの雑学
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2014年7月17日 (木)

景観だけじゃない! マンションや一戸建ての植栽事情

画像提供:大成有楽不動産
画像提供:大成有楽不動産

植栽は、建築物の雰囲気づくりにもつながる。ひと昔前には、ビワやモモといった食用の実がなる木や、土砂崩壊を食い止める根の深い木が好まれて植えられていたそうだ。

では現在の住居では、どのような目的でどのような木が植えられているのか。そこで、マンションと一戸建ての植栽の事情をご紹介しよう。まずは、大成有楽不動産の小林さんにマンションの植栽についてうかがってみた。

「マンションの植栽には、周辺の目線に配慮して駐車場やゴミ置き場を隠すことができ、マンションの外からも美しい眺めを創り出す事ができるような樹木が理想的といえます。当社では、シンボルツリーや、低木・中木・生垣等を組み合わせた立体的な植栽計画を実施しています。また、維持管理のしやすい樹木も理想的です」

大成有楽不動産のマンションブランド『オーベル』のデザインコンセプトでは、流行に左右されない上質な雰囲気を重視しているという。

「豊富な樹種と立体感のある植栽で美しい眺めをつくり出すように、また周辺の景観と調和するように、樹木を選定しています。さらに四季を通じで植栽を楽しんでいただけるよう、開花時期なども考慮しています」

マンションの植樹は、四季を楽しめるような細やかなデザインがなされているようだ。一方、建て売り住宅の場合はどうだろうか。大成建設ハウジングの島田さんが事情をお話ししてくださった。

「私どものブランド『パルコン』は、コンクリートを中心とした、シンプルで融通の利くデザインです。このため全体のイメージが植栽により大きく変わります。和装か、洋装か、または和洋折衷か、相談の上でご提案させていただく形です。また、家庭菜園を育てたいお客さまが結構いらっしゃいまして、そのためのスペースも考慮しております」

家庭菜園をやるもよし、趣味・好みを反映させた植栽にするもよし、と戸建てならではの楽しみが増えそう。

現代の植栽は、理想的な景観と実利のバランスをとり、デザインしている模様がうかがえた。住空間にどんな植栽を植えるか、どんな雰囲気を思い描くかは、日々の生活の豊かさにつながる意外と重要な要素かもしれない。

●取材協力
大成有楽不動産 http://www.taisei-yuraku.co.jp/
大成建設ハウジング http://www.housing-taisei.co.jp/
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