国内

北原みのり氏 橋下氏の慰安婦、風俗活用発言の問題点を指摘

 日本維新の会共同代表で、日本第2の都市の首長の発言が世界に波紋を広げている。アメリカは「言語道断で不快」と強く批判。橋下徹氏は一部について「不適切だった」と反省したものの、慰安婦発言そのものは撤回していない。

 今回の発言は、橋下氏の政治家としての資質を厳しく問うものといえる。彼自身が気づいていない問題の核心を、作家で実業家の北原みのりさんはこのように語る。

 * * *
「慰安婦が必要だった」という発言からは、自分の性欲を満たすためなら、女性の身体を利用してもいいという橋下さんの考えが透けて見えます。戦争という命がけの状況下では、男性の荒ぶる魂を鎮めるためには、国策として慰安所が必要だったと言っているわけですから。

 しかも性欲を満たす、ではなく、「性的エネルギーを解消する」というような言い方をしている。女性をそのための存在ととらえているわけで、女性の内心を省みることも、配慮も一切ないのがわかります。

 また、米軍に「風俗業を活用してほしい」といった発言にも納得できません。おそらく米兵による性犯罪の防止を意図しているのでしょう。しかしそれでは性犯罪を減らすために風俗に行けと言っていることになる。

 ところが、ほとんどの性犯罪者は、衝動的に目の前の女性を襲うわけではありません。彼らは計画的に考えて犯行に及ぶ卑劣な頭脳犯なんです。ですから、風俗業を活用したところで、性犯罪者が減るわけがないし、そもそも犯罪と、職業である風俗業を同列で語ること自体、勘違いもはなはだしい。

 橋下さんの発言に対して、電波を通して痴漢をされたような感じになりました。それぐらい気持ちが悪い、ひどい発言です。

※女性セブン2013年6月6日号

関連記事

トピックス

STAP細胞騒動から10年
【全文公開】STAP細胞騒動の小保方晴子さん、昨年ひそかに結婚していた お相手は同い年の「最大の理解者」
女性セブン
水原一平容疑者は現在どこにいるのだろうか(時事通信フォト)
大谷翔平に“口裏合わせ”懇願で水原一平容疑者への同情論は消滅 それでもくすぶるネットの「大谷批判」の根拠
NEWSポストセブン
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
大久保佳代子 都内一等地に1億5000万円近くのマンション購入、同居相手は誰か 本人は「50才になってからモテてる」と実感
女性セブン
宗田理先生
《『ぼくらの七日間戦争』宗田理さん95歳死去》10日前、最期のインタビューで語っていたこと「戦争反対」の信念
NEWSポストセブン
焼損遺体遺棄を受けて、栃木県警の捜査一課が捜査を進めている
「両手には結束バンド、顔には粘着テープが……」「電波も届かない山奥」栃木県・全身焼損死体遺棄 第一発見者は「マネキンのようなものが燃えている」
NEWSポストセブン
ドジャース・大谷翔平選手、元通訳の水原一平容疑者
《真美子さんを守る》水原一平氏の“最後の悪あがき”を拒否した大谷翔平 直前に見せていた「ホテルでの覚悟溢れる行動」
NEWSポストセブン
ムキムキボディを披露した藤澤五月(Xより)
《ムキムキ筋肉美に思わぬ誤算》グラビア依頼殺到のロコ・ソラーレ藤澤五月選手「すべてお断り」の決断背景
NEWSポストセブン
(写真/時事通信フォト)
大谷翔平はプライベートな通信記録まで捜査当局に調べられたか 水原一平容疑者の“あまりにも罪深い”裏切り行為
NEWSポストセブン
逮捕された十枝内容疑者
《青森県七戸町で死体遺棄》愛車は「赤いチェイサー」逮捕の運送会社代表、親戚で愛人関係にある女性らと元従業員を……近隣住民が感じた「殺意」
NEWSポストセブン
大谷翔平を待ち受ける試練(Getty Images)
【全文公開】大谷翔平、ハワイで計画する25億円リゾート別荘は“規格外” 不動産売買を目的とした会社「デコピン社」の役員欄には真美子さんの名前なし
女性セブン
眞子さんと小室氏の今後は(写真は3月、22時を回る頃の2人)
小室圭さん・眞子さん夫妻、新居は“1LDK・40平米”の慎ましさ かつて暮らした秋篠宮邸との激しいギャップ「周囲に相談して決めたとは思えない」の声
女性セブン
いなば食品の社長(時事通信フォト)
いなば食品の入社辞退者が明かした「お詫びの品」はツナ缶 会社は「ボロ家ハラスメント」報道に反論 “給料3万減った”は「事実誤認」 
NEWSポストセブン