2月に入り、いよいよプロ野球はキャンプシーズンへ突入する。
キャンプといえば南国。特に沖縄県は、全12球団中9球団が集結。しかも韓国からも6球団が訪れるとあって、ひときわ盛り上がりを見せそうだ。去る1月25日にはキャンプのキックオフイベントも開催され、歓迎ムード一色だ。
ところで、キャンプを誘致する自治体から見て、毎年のキャンプの盛り上がりはどう映っているのだろうか。今回は、沖縄県スポーツ振興課の担当者に、その実情について話を伺った。
「キャンプ開催球場には多くの人が訪れ、球場内では球団グッズや飲食物がよく売れます。その反面、周辺の観光施設や飲食店には、それほど足を運んでもらえていないようです」
各自治体は、球団の本拠地に赴いて沖縄のPRイベントを開催するなど、観光客増加に向けた取り組みを実施しているものの、キャンプ誘致による恩恵は、球場の外にはあまり広がっていないのが現状のようだ。
そんななか、沖縄県は今年から「プロ野球キャンプ訪問観光促進事業」を実施。
1.新規観光誘客に向けたプロモーション強化
2.交通手段の利便性向上、キャンプ情報提供などのインフラ整備
3.キャンプ地での経済波及効果につながる訪問観光メニューづくり
という3つの視点を軸にさまざまなプロモーションを実施するという。
具体的には、主要キャンプ地を巡回する専用シャトルバスを運行するほか、キャンプ地周辺のお得情報を集めたスマホアプリ「ロケッコ」の配信、移動中に手軽に食べられる沖縄料理「Okinawanカップグルメ」の拡充などを実施するようだ。
一方で、キャンプ期間中のトラブルについて、浦添市の担当者はこう語る。
「選手に対し、強引に握手やサインを求めるなどの行為は控えてほしいと思います。また、この時期の沖縄は寒暖の差が激しく、天候がよく変わります。体感温度の差が大きいので服装には気を付けてください」
毎年のプロ野球キャンプは、沖縄県の新たな観光資源として成長しつつあるようだ。新たな取り組みが始動する今年、是非沖縄の球場に足を運んでみてはいかがだろうか。