住まいの雑学
55
SUUMOジャーナル ピックアップ
2014年5月5日 (月)

一体どこに飾ればいいの? 意外と知らない兜飾りの基礎知識

立派なかぶと飾りで端午の節句をお祝いしましょう(画像提供:株式会社久月)
画像提供:株式会社久月

端午の節句と言えば、兜(かぶと)飾り。かつては床の間に飾られているのが一般的だったが、住まいのタイプによってはどこに置けばいいのか迷うことも多いのでは? 特にマンションではどの場所がふさわしいか迷いながら、なんとなく適当に置いている…という人も多いかもしれない。

そこで、東京・浅草橋にある、江戸時代から続く人形専門店・株式会社久月(http://www.kyugetsu.com/)の専務・横山久俊さんに、飾るのにふさわしい場所や、出す時期、しまう時期などについて伺った。

「兜を飾る場所に決め事はなく、サイドボードやたんすの上などでもかまいません。ただ、兜の下には緑色の毛氈(もうせん)を敷くとよいですね。これを敷いたところがお節句が行われる特別な場所となるからです。それから、直射日光が当たるところはお人形が傷みますから、避けてください」

なお、久月では毛氈のみの販売も行っているそうだ。色あせてしまった場合には、これだけでも替えて飾ると気分よくお節句を迎えられるはず。ところで、兜飾りは見た目からして高級そうなイメージがあるが、大体どのぐらいの価格のものが人気なのだろうか?

「浅草橋総本店では10万円~20万円ぐらいのものを買われる方が多いです。おじいさまやおばあさまが、お孫さんのためにとお求めになりますね」

決して安い買い物ではないが、度々買い替えることもないもの。子どもの成長と健康を考えれば納得の値段だ。そういえば、3月のひな祭りでは、おひな様を早くしまわないと婚期が遅れるといわれているが、兜飾りはどうなのだろうか。

「兜飾りは3月後半ぐらいから出し始め、しまうのは梅雨前の晴れた日が望ましいです。しかし、遅れたからといって、結婚に差し支えるというような言い伝えはありません(笑)」

お子さんのいる家庭に限らず、せっかくの兜飾りを押入れに眠らせていた方も、今年はぜひ新しい毛氈の上に飾り、柏餅を食べながら季節感を味わうのはいかがだろか。

前の記事 高層マンションでも泳がせたい! 最近のマンション鯉のぼり事情
次の記事 個性的な専門店が並ぶかっぱ橋道具街。その名前の由来と歴史とは
SUUMOで住まいを探してみよう