住まいの雑学
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2013年6月10日 (月)

屋上の魅力を全力で伝えるフリーペーパー『屋上とそらfree』に聞く

屋上をテーマにしたフリーペーパー『屋上とそらfree』。新たなる屋上ブームの火付け役となるか!?

屋上とそらfree』は、日本中の屋上をその魅力とともに写真つきで紹介する、隔月刊(2、4、6、8、10、12月)のフリーペーパー。中身を見てみると、屋上紹介のほか、屋上女子写真、屋上小説、屋上漫画など、屋上にまつわるさまざまなコンテンツが盛りだくさんだ。(配布スポットはこちらを参照)

しかし、なぜ“屋上”なのだろうか? そこで今回は『屋上とそらfree』の編集長・堀江浩彰さんに創刊のきっかけや屋上に注目した理由などを聞いてみることにした。

まず、なぜ屋上に注目したのだろうか?

「屋上は子どものころから好きな場所でした。家族でデパートに行って、おもちゃを買ってもらって、旗の立ったお子様ランチを食べて、そのあとで屋上の遊園地で遊ぶ…。20歳を過ぎたころ、とあるお気に入りの屋上が閉鎖されてしまい、無くならないと思っていたものが消滅してしまうという衝撃を受けました。それがきっかけとなり、屋上の想い出や記憶をひとつでも多く記録に残せるように写真を撮り始め、屋上写真を公開するサイトを(たしか2004年ごろに)つくりました」

個人サイトを制作したそのころから、不景気の影響か、大手百貨店の屋上遊園地がどんどん減っていく。そんな状況のなかで、堀江さんは屋上の魅力を世の中に伝えようと創刊を決意する。

「自分が親になったころに、子どもを遊びに連れて行ってあげられる屋上遊園地が無くなるのではないかと考え、2010年に、屋上の魅力・自由な雰囲気を世の中に広めるためのフリーペーパーとして『屋上とそらfree』を創刊しました。集まったメンバー(デザイナー、コピーライター、漫画家、イラストレーター)には、“屋上というテーマに沿っていれば、すべて自由! まさに『屋上とそらfree』そのものが、屋上という空間のように!!”と声をかけて創刊し、現在に至ります」

では最後に、屋上の最新のトレンド、ユニークな活用法などを聞いてみた。

「商業用では、東急プラザの『おもはらの森』や、東京駅前のKITTEの屋上ガーデンに注目しています。また札幌や福岡にあるJR駅ビルの屋上など、憩いの空間としての新しい屋上がどんどん生まれていますし、農園として借りられる屋上もいくつかありますね。個人宅も同様で、戸建住宅に屋上ガーデンが用意されている物件が増えていると思いますし、物件情報サイトに[ルーフバルコニー]や[屋上]という検索用の選択肢が増えた気がします。漠然とですが、屋上を楽しむ人が増えているのではないのでしょうか」

たしかに、屋上ガーデンや、一戸建ての屋上をプランニングする事業者も増えているこのごろ。小さいころの気持ちに戻って、屋上にいろんな可能性を考えてみるのも、楽しそうだ。

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