盆の入りは地方によって異なり、7月の地域と8月の地域があることをご存じだろうか。Wikipediaによると、現在では8月13日~16日までの4日間が一般的で、東京・横浜・静岡旧市街地、函館、金沢など一部の地域では7月13日~16日までの4日間に行われるとある。
「お盆休み」「盆踊り」などで身近な「お盆」とは、いったいどんな日なのか、改めておさらいしてみよう。「日本文化いろは辞典」によると、「お盆は旧暦の7月15日を中心に行われる先祖供養の儀式で、先祖の霊があの世から現世に戻ってきて、再びあの世に帰っていくという日本古来の信仰と仏教が結びついてできた行事」と説明されている。
そこで、祖先の魂を迎え、送り出すまでの4日間のお盆の儀式をご紹介しよう。
・13日…「迎え火」。夕方に庭先や門口でおがらを焚き、精霊に戻る家の場所を伝える。
・14、15日…精霊が家に留まっている期間。仏壇にお供え物をして迎え入れた精霊の供養をする。
・16日…「送り火」。迎え火と同様に火を焚き、帰り道を照らして精霊は再びあの世へ帰っていく。
このほかの準備としては、台の上にゴザを敷き、位牌やお供え、ナスやキュウリに割りばしを刺してつくった牛や馬などを飾った精霊棚をつくるのが一般的だ。また、14日か15日には、僧侶を家へ招き、お経や飲食の供養をする家庭もある。
ちなみに、盆の概念は日本全国に広まっているため、その風習は地方によってさまざまな特色を見せている。例えば、「精霊流し」や「灯篭流し」もその一例だ。Yahoo!トラベルの「旅の知恵袋」では、
Q.お盆の時、その土地の変わった風習などありますか?また、毎年お盆はこれを食べる というものありますか?
A.東北地方の一部では、お盆にお墓の墓石に向けて花火をするという風習があります。激しくすればするほどご先祖さまが喜ばれるそうです
A.昔の事で現在は分りませんが、富山県の ある港町で 『お盆の夜に泳ぐと身体が丈夫になる』と言われて泳いだ事が有ります。水を掻くと海水の中のバクテリアが光ったのが印象的でした
このように、地方色豊かでとってもユニークな習わしが紹介されていた。普段忙しくてつい、お盆の行事をないがしろにしてしまう人も、内容によっては楽しみながら参加できるはず。理由はともあれ、きっとご先祖様も喜んでくれるはずだ。