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団地がリノベ、DIYで進化中!
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浅野 真由美
2013年1月24日 (木)

昭和40年代の団地をMUJI×URがリノベーション。家賃は5万円台~

昭和40年代の団地をMUJI×URがリノベーション。家賃は5万円台~

シンプルでスタイリッシュな生活用品で親しまれている「無印良品」。団地再生に力を入れるUR都市機構。2社がコラボした「MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト」による新たな賃貸リノベーション住宅がこの度、大阪に完成した。“生活スタイルのプロ”と“団地のプロ”が手掛けたイマドキの賃貸とは? 早速、見学に行ってみた。

団地のレトロ感+斬新なデザイン+住み手が自由にアレンジ

見学したのは、昭和41年誕生の新千里西町団地(大阪・千里ニュータウン内)の2住戸。

■「床に座ってのびのび暮らす」 約43㎡
一軒目の住戸に入った瞬間「お洒落!」と感じたのは、洗練されたダイニングキッチン。真っ白い流し台と、同じサイズのダイニングテーブル、長スツールの3点オリジナル家具が標準設備として付いているという。L字型に置いてもいいし、対面式、横並びとレイアウトは自由自在。スペースを自分らしくアレンジできそうで、ワクワク。

MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト

組み合わせキッチンのレイアウト例(写真は他のモデルルームで撮影)
(1) L字もテーブルを付けた場合、(2) 対面にテーブルを付けた場合、(3)側面にテーブルを付けた場合
(1) の床材は収穫後の麦わらを使った「麦わらパネル」。さらっとした足触りが快適。エコに配慮したオリジナル床材だ

部屋や押し入れの襖を取り払って仕上げた広々空間も特徴だ。LDと寝室に敷き詰めた“麻畳”は、このプロジェクトに合わせてMUJIが開発した床材。和洋折衷の質感で、いぐさの畳より表面が堅いため、机やベッドを置くことができる。もちろん床に座ってもフローリングのような冷たさは感じない。畳の部屋にありがちな古さ感じさせない、スッキリした印象の部屋に生まれ変わる。

MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト

床に座ってもいいし椅子とテーブルでもOK

MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト

ザ・和室だった部屋も、襖を外し、麻畳を敷き、木枠を白く塗っただけでこんなに現代的な部屋に生まれ変わった

MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト

襖と中棚を取った押し入れ部分をひと続きの室内空間に。カーテンをつければクローゼットにも。

■関西のUR団地で初となるシェアハウス 64㎡
もともと4Kという部屋数の多いタイプを、ダイニングを中心にして3人でシェアできる住まいにリノベーションしたもの。個室3部屋+キッチン+共有スペースで、個室の扉は鍵付きだ。浴室はバスタブのない広いシャワールームのみ。若い人が楽しく共同生活するのにぴったり。

MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト

キッチンと共有スペース

MUJI×UR 団地リノベーションプロジェクト

麻畳の個室は自由に家具を置いて

■約25戸を2月中旬に募集開始、家賃は5万円台~9万円台の予定
今回、完成したリノベーション賃貸は3団地=「リバーサイドしろきた」(大阪市)、「泉北茶山台二丁」(堺市)、「新千里西町」(豊中市)で、間取りプランは5タイプ。
各プランにつき8~9戸づつ、全部で約25戸程度の募集。2月中旬にモデルルームを公開し、募集を開始する予定だ。
家賃は5万円台~9万円台程度と「おおよそ市場価格と同程度の家賃」(UR都市機構・岩田氏)。これだけデザイン性の高い住まいでこの家賃が実現したのは「古いモノは残しながら新しい価値を生み出す」というコンセプトによるもの。たとえば、押し入れの襖と棚を抜いて部屋を広くしたり、古い鴨居をあえて残して空間のアクセントにするなど、大改修をできるだけ避けることでコストカット。新開発の「組み合わせキッチン」や「麻畳」などを組み入れながら、低コストとデザイン性を実現できたのは、シンプルだが本質を大切にする両社だからこそ、実現できたといえる。

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団地がリノベ、DIYで進化中! リノベーションやカスタマイズだけでなく、企業や学生、アートともコラボ!団地を新しい形で再生させる取り組みが活発です。
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