普通の国語辞書にこそ載っていないが、広く国民に知られている「卑猥な日本語」の数々。それらはいったいどのように生まれ、全国に伝播していったのか。
パンチラ、ブラチラなどの派生語もある「チラリズム」の産みの親はなんと浅香光代。『性の用語集』と『性的なことば』(いずれも講談社現代新書)の著者である国際日本文化研究センター教授の井上章一氏が解説する。
「ストリップブームの1950年代後半、浅香さんが自伝の『女剣劇』で<ストリップ・ショウが、そのものズバリの舶来のエロなら、私は、チラリチラリのチラリズムのニッポン的なお色気でいってやろう>と記述したのがチラリズムの原点です。
何もかも丸見えのエロに食傷気味だった男たちに受け入れられ瞬く間に流行語となりました」
※週刊ポスト2014年6月13日号