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「まるで宗教のようでした…。」

大阪では吉本新喜劇の座長を務めていたが、「人志松本のすべらない話」に登場以来、東京での露出も増え続け、関東でも人気タレントのひとりとなった小籔千豊。

そんな同氏が毎年行っているイベントがある。「お笑い」と「音楽」の祭典、「コヤブソニック」は、2008年から開催され先日9月15日から16日間の2日間で行われた「〜2013」で6度目の開催となる。
ただのいわゆる音楽フェスではなく、芸人のネタや新喜劇もふんだんに盛り込まれており、大阪らしいイベントとなっている。
しかし、その「大阪らしさ」がフェスに参加した“東京もん”にとっては気色の悪いものとして写ってしまったようだ。
関東で開かれる「ROCK IN JAPAN」のチケットが取れず、半ば血迷ってお目当てアーティストが出演する「コヤブソニック」を観に行ったというメアリーさん(仮名・29歳女性)に話を聞いた。

「まず、いちいち小籔さんが登場するんです。演者と演者の合間に小籔さん。サウンドチェックの途中に小藪さん。レイザーラモンと一緒にヒップホップのユニットを組んでいるみたいで、バンドの音合せに合わせてラップを披露して、うるさかったみたいで演者にまで注意されてました。」

イベント名にも表れているように「小籔の祭典」だったようだ。さらにコンサートスペース以外にもそれが表れているようだった。

「ライブステージ以外にも輪投げをするブースなどが用意されていて、それも全部“小藪さん”なんです。なんか“20世紀少年”みたいでした。」

ライブに参加して感じた“宗教感”はそれだけではない。

「小藪さんが出てくる度にトークするのですが、それがいちいち説教くさい。終いには客席向かって“パワーを与える”みたいなことを言い出したのですが、お客さんはそれに引いているでもなく、ネタとして笑うでもなく、ただうっとり観ている様子でした。」

関東ではほとんど活躍していない芸人が大阪ではとんでもなく人気であることは多い。証言するメアリーさんの友人は、関東出身だったのだが就職して関西に渡り、今では「シャンプーハット」が大好きだと言っているのだとか。
同氏も大阪では熱狂的な人気があり、その背景を知らないために、ある種の異様な光景にみえたのかもしれない。

「あと、ほかの芸人さんについてなんですけど、ちっとも面白くないネタがスゴくウケるんですよ。なんか笑い待ちしている感じ。東京では確かにパッとしてない芸人さんがこの会場で笑いをとった時に、“これこれ、この感じ(東京ではウケなかったネタが大阪ではしっかりウケて気持ちがいい感じ)!”みたいに言ってるのもキツかった。」

大阪人による大阪人のためのイベントに、東京もんが、それもひとりのアーティストだけを観に行ったこと自体が間違っていたのかもしれない。
東京と大阪の笑いのどちらが本当に面白いのか、とかそういう話をするつもりはないのだが、「コヤブソニック」はそんな「東京の型にはまらない大阪」が濃縮されたイベントであったことが想像できる。

(Written by 笹川太志)


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