沖縄のナイターは野球じゃなくて…猛牛と島唄?


社会
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 【うるま】うるま市赤野区創立100周年記念チャリティー事業として具志川ナイター大闘牛大会(主催・具志川闘牛組合、共催・琉球新報社)が7日午後7時から、うるま市石川多目的ドームで開かれる。アトラクションとして午後6時30分から神谷千尋島唄ライブを予定。取組は全部で10組、20頭の猛牛が激突する。
 注目のシーの一番は、中量級実力牛の有心富士若に対して古郷成号(元東昇黒天王)がリベンジ戦に挑む。シーの二番は、掛け技牛の無垢家牛と割り技牛の大(亀)地(元竜輝斬克龍)が激突する。源大心、琉球ドラゴン、仲村〓勝天、どなん大力の4頭は初登場だ。入場料金は、男性3千円、女性2千円、中高校生千円、小学生以下は無料。

■シーの一番 有心富士若×古郷成号(元東昇黒天王)
 有心富士若は、長くて鋭くとがった上向き角から強烈な割り技、腹取り攻撃を繰り出す徳之島産の強豪牛だ。徳之島で4連勝無敗の快進撃を遂げ、沖縄移籍。沖縄では、2年前の2014年夏の全島大会で中量級全島一牛の闘将ハヤテに挑戦したが、競り負けて初黒星。その間、突撃黒王、無双花鷲、徳之島台風、徳昇龍、東昇黒天王に白星。今年3月の弥生闘牛ダービー大会で龍神アグレに敗北。通算成績9勝2敗。
 挑戦牛の古郷成号(元東昇黒天王)は、鋭くとがった角と恵まれた体格を使っての掛け技、腹取り攻撃を放つ徳之島産の荒技牛だ。有心富士若とは、昨年11月、秋の第104回全島大会のシーの六番戦で対戦。体力を生かした押し込み技で有心富士若を再三土手際に追い詰めて、優位な試合を展開したが、スタミナ不足を来し、あと一歩のところで勝利を逃している。戦歴2勝1敗。
 今回は、課題とする十分な運動と練習を積み重ねてリベンジに挑む。

有心富士若
古郷成号(元東昇黒天王)

■シーの二番 無垢家牛×大(亀)地(元竜輝斬克龍)
 無垢家牛は横開きの長い角を使っての掛け技からの腹取り攻撃、および持久戦も得意とする徳之島産の若手牛だ。徳之島での牛名は「常勝岩力弘重」だ。当地では、デビュー戦で虎真に20分余りの激戦の末に敗北。2戦目は大尊王に13分余で黒星。2連敗を機にトレードで沖縄入り。
 沖縄では大清号、石山来夢に連勝。その実力が高く評価され、昨年秋の全島大会では清風王道と対戦したが、激戦の末に惜敗。およそ半年ぶりの登場。戦歴2勝3敗。
 対戦牛の大(亀)地(元竜輝斬克龍)は、上向きのタッチュー角を武器に強烈な割り技を放つ本島産の荒技牛だ。初戦は2012年3月の本部大会。挑戦牛の優琉神黒虎を撃破し白星デビュー。以来、琉仁ばくだん、皓也パンダ、へーばる号、琉希登パンダに勝利。あみひろ号、荒天真優葉、戦闘ムサシに敗北。5勝3敗。直近では、昨年8月の夏の全島大会に出場。軽量級で活躍中の荒天真優葉と激戦を展開したが、競り負けている。
 北部組合から南部組合に移籍した大(亀)地が、格上の無垢家牛を相手に得意の割り技を繰り出せるかどうかが勝敗を左右しそうだ。
(平川康宏通信員)

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