「音楽が人間の距離縮める」 五嶋龍さんら 首里高で特別講座


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首里高生を前に演奏する五嶋龍さん=23日、那覇市の同校

 国際的に活躍する若手音楽家らが、現代音楽でアジアとアメリカの絆を発展させる目的で結成したアジア・アメリカ現代音楽協会(AANMI)のメンバーら6人は23日、那覇市の首里高校を訪れ、同校の吹奏楽部と合唱部の生徒約50人を対象に特別音楽講座を開いた。

 バイオリニストの五嶋龍さんは「音楽は先入観なしに聴ける。良い音楽は直感で良いと感じるので、政治や宗教の違いに関係なく人と人の間の距離を縮める力を持っている」と訴えた。
 沖縄で三線を習った経験のあるチャド・キャノンさん=米国出身=ら若手作曲家4人は、作曲の方法や普段の生活を語り、指揮者ユウガ・コーラーさん=米国出身=の指揮で五嶋さんがそれぞれ作曲した曲を演奏した。
 コーラーさんは、民間企業でエンジニアとして働きながら指揮者としても活動する生活についてユーモアを交えながら語り、会場は笑いに包まれた。
 3年生で吹奏楽部部長の新崎妙(たえ)さん(17)は「音楽の道に進むのではないが、コーラーさんたちのように、好きなことを楽しんで自分の道を歩みたい」と話した。