日本で言うマインちゃんポジション? 日本でいうNHK-Eテレポジションの韓国教育放送公社(EBS)が、これまで人気がなかった中学2年生のウェブ数学番組に、突然“美少女キャラクター”を投入し、現地ネット民の熱い視線を集めている。

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『EBS Math』に誕生したセミ

 話題のキャラクターは「セミ」。EBSの数学教育サイト『EBS Math』の中学2年生向け数学アニメ講義に登場し、“魔法数学学園を主席で卒業”した“数学術士”で“美少女”という設定。

 3月頃に『EBS Math』サイトに初登場した時点ではそこまで注目されていなかったようだが、4月中旬頃に韓国・ネット民らの目にとまり大きな話題に。既に二次創作も行われるなど、その人気は加速するばかりの状況だ。

セミたんコレクション

 番組では、数学が苦手で人間界に落とされた天界の王子「ラオン」と、ラオンの執事「チウ」とともに、魔法数学解決所を運営し、毎回ストーリー仕立てで数学の問題を解いていく。

 美少女キャラクターといえば、日本のキャラクターが現地でも人気だ。
韓国報道のプリカ社は19日、そうした背景を絡めた制作意図について、アニメ制作会社のヤンスマイルピクチャーズに行ったインタビュー記事の中で、こんな質問を行っている。

 インタビューの中でプリカ社は「日本のアニメキャラを感じる」と指摘し経緯を質問。これに対し、ヤンスマイルピクチャーズは「日本のアニメキャラというより、韓国的なスタイルでアプローチをすすめた」と説明し、セミが完成するまでに「数十の基本デザインを作ってから、対象の中学1・2・3年生に好感度調査を行い、それにより学生が好むキャラクター像を分析してこの“セミ”が誕生した。」「日本のアニメキャラというより、最近の学生が好む理想がこうした美少女キャラなのじゃないだろうか」と語っている。

 ちなみにこのアニメは企画から公開まで約2年がかけられており、アニメ制作に至ってはコンテから完成まで約1ヶ月ほどの時間をかけられ作られているとのこと。

 現在『EBS Math』では、「セミ」以外にも、「ラオン」「チウ」「ドクターY」と「スモールY」「数学恐竜」「博士」などのキャラクターを主人公に、様々な中学数学アニメを制作中としており、さらに今後は中学数学だけではなく、高校数学においてもこうした手法は活用できるだろうとも取材の中で語っている。

参考・引用:
単独インタビュー、EBSの美少女中学数学術士「セミ」が話題