【名護】初夏を告げるクチナシやグラジオラスが名護城公園で咲き誇っている。
クチナシはジャスミンのような強い香りを放つ。開花当初は白色だが、次第に黄色に変わっていく。秋に黄色の果実を付け、熟しても割れないため「口無し」の説も。果実は黄色染料に用いられ、やんばるではかつて子どもたちが鳥籠を染めていた。方言で「カジマヤーギ」は風車に似ているから。漢方で利尿剤にする。本州中部以南に生える。アカネ科。
グラジオラスはすらりと伸びた花穂(かすい)が、爽やかな紅色に輝く。花茎は地下から高さ80センチほどになる。学名グラジオラスはラテン語で「小さな剣」。葉が剣に似ているため。アヤメ科。
(幸地光男通信員)