ファッションやデザインの合同展示会「rooms28」が、2月18日(火)~20日(木)に国立代々木競技場第一体育館で開催された。クリエイターの世界観を「room=部屋」になぞらえた同イベント。28回目を迎えた今年はファッションのほか、家具・インテリアなど約500のブランドが参加した。注目を集めていたブランドの紹介とともに、当日の様子をレポートする。
今回の展示会では、「ファッション」「グッズ」「エシカル」「プロダクト」など、細かく分けられた17のエリアにブランドが集合。会場全体が活気で満ち溢れていた。なお、出展しているのは、同展示会を運営するアッシュ・ペー・フランスによるオーディションで選ばれたクリエイターたち。長い間、日本のセレクトショップブームを牽引してきた同社が選んだブランドが集うだけに、バイヤーたちの信頼も絶大のようだ。なかでもユニークな家具やプロダクトを展示するブースには、多くの人が集まっていた。
例えば、ドイツ人デザイナーKurt Eichhornが手掛ける家具ブランド「ALL FROM BOATS」。バリやジャワなどインドネシアの島々を、60年近くにわたり航海していたトロール漁船の廃材を用いた家具が注目されているブランドだ。廃材といっても、使われているのはチーク材、マホガニー材といった高級木材ばかり。アンティークな質感を残した味わい深い一点ものの家具は、そのデザイン性の高さもさることながら、使い心地にも定評がある。
同じく注目を集めていたのが、日本ではまだあまり馴染みの少ない「メキシカンハンモック」を専門に扱う「the Hammock」。マヤ文明のころから伝わる編み方を継承する、伝統工芸品メキシカンハンモック。目が細かく編まれているので一般的なハンモックのように背中にゴツゴツあたる感触がなく、身体にとてもフィットする。ちなみに、5年ほど前から販売を始めたという代表の黒石純平氏は、旅で海外を巡っているときにこのハンモックに出合ったそうだ。
テーブルウエア関係で人気を集めていたのが「anne black」。北欧で最も人気がある陶器ブランドで、繊細かつ温もりのあるデザインが幅広く支持されている。2005年からは、途上国で働く人たちの雇用機会の供給や環境保全に貢献するためのフェアトレード活動もスタート。現在、製品はベトナムの工場でつくられている。
ちなみに次回の「rooms29」は、9月9日(火)~11日(木)の開催が予定されている。「rooms」をきっかけに世界へ羽ばたいたクリエイターも多いそう。参加ブランドの今後の展開に注目だ。