住まいの雑学
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2013年8月1日 (木)

昔の洗濯機はサラリーマンの月収3カ月分!その気になる機能とは?

パナソニック洗濯機の1号機。丸型撹拌式電気洗濯機 MW-101(画像提供:パナソニック)
画像提供:パナソニック

8月1日は国土交通省が制定した『水の日』。水に縁があることから『洗濯機の日』とも言われている。そこで今回は洗濯機の日にちなみ、大手家電メーカーのパナソニックを例に、洗濯機の歴史を振り返ってみることにしよう。

戦後〝三種の神器〟と呼ばれた白黒テレビ、冷蔵庫、そして洗濯機。家庭電化時代の到来をいち早く予測したパナソニックは、ラジオ、蛍光灯に続く本格的な電化製品として、1951年に洗濯機の生産販売を開始した。

1号機の発売当初は価格も高く台数も出なかったが、量産によって価格を下げ、1955年には月産5000台を超える人気ぶりだったらしい。パナソニックが最初に売り出した洗濯機とは、一体どんなものだったのだろう?パナソニックのブランドコミュニケーション本部広報グループに詳しい話を聞いた。

「洗濯機の1号機(当時のナショナルの1号機)は、石鹸水を撹拌するタイプのもので、売り出した当初の価格は5万3000円でした。クリーム色の堅牢なホーロー仕上げで、酸や石鹸水のアルカリ性にも強く、耐久性があり長く使えるというのを売りとしていました。操作は正面のボタンを押すだけというもの。洗う機能のみのシンプルなつくりでした。当時、一般的に洗濯は手洗いで重労働でしたが、洗濯機だと洗濯時間も10〜15分という短時間でワイシャツ8枚を洗うことができました」

量産後価格は下がったとはいえ、当時のサラリーマンの平均月収は約2万円弱。それを考えると、月収の3倍近くする洗濯機は、当時は相当高価なものだっただろう。

では現在の最新機種は、どのような変化を遂げているのだろうか?

「最新の洗濯機は、ドラム式、縦型、プチドラムと種類が豊富です。乾燥機付きのものも多くなってきています。ドラム式最新機器には、スマートフォンと連携し、アプリを通じて常に最新の洗剤や柔軟剤の洗濯状況を設定できたり、エコ情報を確認することができるものもあります」

洗濯機の登場は、女性の家事労働からの解放、地位の向上を象徴するものとして、世の中に明るい話題を提供した。そして現在では女性のみならず、男性や老人まで簡単に使える、生活に欠かせないものとなっている。最新機種は当時では想像もできないくらいの飛躍的な進化を遂げたが、今後も私たちの想像を超えて進化し続けるかもしれない。

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