住まいの雑学
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SUUMOジャーナル ピックアップ
2014年7月30日 (水)

意外と奥深い? 公園に植えられた木の選定基準に迫ってみた

街にはさまざまな種類の街路樹が植えられている。街路樹は景観の向上はもちろん、大気の浄化や道路騒音の対策といった目的で、それぞれの場所に必要な木が植えられているらしい。以前、街の街路樹の選定基準について紹介したが(https://suumo.jp/journal/2014/05/08/62512/)、今回は公園に植えられている木について迫ってみた。

まずお話を伺ったのは、東京・渋谷区役所の公園課の荒井さん。公園の木の選定基準とは?

「具体的な基準はありませんが、公園は公共の場ですので、近隣の地域住民の要望や公園の用途に合わせて、その都度選ぶ木は変わります。道路の街路樹と違う点は、いこいの場に合っているか、または防災効果があるかという点も含めて選定されていることでしょうか。また、地域を象徴する木が選ばれることが多く、渋谷区が管理する公園なら区の木であるケヤキ、東京都であれば都の木である銀杏が選ばれています」

公園を管理する自治体によって選ばれる木が違うとは、意外と奥が深い。
では、渋谷区にある代々木公園ではどんな木が選ばれているのだろうか? 代々木公園管理事務所の篠木さんに聞いてみた。

「代々木公園では、ケヤキを中心に、ソメイヨシノやヤマザクラといったサクラ類など、四季を彩るさまざま々な木を植えています。代々木公園はもともと、1964年の東京オリンピックでは選手村だった場所で、その前は代々木練兵場という軍隊の施設でした。その時代から植えられている木もありますので、細かい木の種類や本数、ルーツなどは完全には把握していません」

なるほど、道路の街路樹は数百メートルにわたり同じ木が植えられているが、公園はその場所の歴史によって、植えられる木の種類が変わっていくのかもしれない。

植えられている木の選定基準はその場所によってさまざま。普段は種類まで気にしないことが多い街路樹だが、調べてみると街の意外な歴史を知ることができるかもしれない。

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