日差しが強くなるこの季節には欠かせないアイテム「帽子」。しかし同時に汗もかきやすくお手入れに悩む方も多いだろう。家で保管するにも正しい方法がわからず、傷ませてしまうこともあるのでは?
そこで世界中から集めたえりすぐりの帽子をそろえる、セレクトショップCA4LAの小田嶋さんに、帽子のお手入れ・収納方法を伺ってみた。まずは、基本的な洗濯方法から。
「帽子は洗濯機などで丸洗いすると型崩れや縮み、色落ちなどをする恐れがある物が多いので、基本的には部分洗いや消臭スプレーなどで対応します。丸洗いOKと書いてあり、洗い方なども書いてあればそれに従って、洗ってください」
たしかにファッションアイテムとしての要素も併せ持つ帽子だけに、型崩れは防ぎたい。では、それを防ぐための、部分洗いの仕方とは?
「ほとんど全ての帽子に対応できるやり方ですが、乾いた布で汚れをふき取ること。それでも落ちなければ、水を染み込ませよく絞った布で汚れをふき取りましょう。さらに、汚れがひどい箇所には中性洗剤を10倍くらいに薄めたものを染み込ませ、軽く叩く感じで汚れを落とす。そしてその後、水に濡らした布で洗剤をふき取り乾燥させましょう」
次に、汗をかいたときの効果的な乾かし方を聞いてみた。
「一番汚れるのが内側に付いている“スベリ”と呼ばれる汗止めのバンドの額に当たる部分です。基本的なケアは同じですが、水分を染み込ませる場合、本体とスベリの間に布をはさむことをお勧めします。終わったらスベリを内側から外側へと出し広げて乾燥させましょう。スベリが革の物の場合は乾いた布で拭き取るだけで済みます」
CA4LAでは帽子やスベリを汚れから守るライナーも販売していて、消臭・抗菌作用があり繰り返し洗って使うことができるそう。やはり、においは一番気になるもの。その対策は?
「さきほどの対策をしても臭う場合は、消臭スプレー等の抗菌・消臭効果のある消臭剤を帽子の内側から吹き付けてください。のりを使って形成しているハットなどは、表面に吹きかけるとのりが取れて型崩れが起きたり、のりが浮いて汚れている様に見えてしまいます。内側からでもあまりに吹きかけ過ぎると同様のことが起こりかねませんので、ご注意ください」
最後に、保管・収納方法を聞いてみた。
「湿気が少なく日が当たらない場所で保管してください。湿気の多い所に放置しておくとカビが生える恐れや型崩れを起こすこともありますので、近くに除湿剤を置き、可能であれば箱に入れて保存してください。箱に入れることによりホコリも付きにくくなり、日焼けによる変色も防げます」
なるほど、ちょっとしたケアで帽子も長く愛用できそうだ。夏だけでなく、どの季節にも上記の対策を施したい。帽子の素材別によってのお手入れ方法もさまざまなので、試してみると良さそうだ。