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連載先輩ママに聞く、マイホーム購入
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長谷井 涼子
2013年3月25日 (月)

「小学校に入学するまで」は遅い?マイホーム購入のベストタイミングとは

写真: MIXA / thinkstock
写真: MIXA / thinkstock

ここ6年以内に、住宅を購入したママ2038人にウィメンズパーク(ベネッセコーポレーション)と共同でアンケート調査を行った結果、ママの住まい探しの理由の第一位は「子どもや家族のために家を持ちたいと思ったから」だが(https://suumo.jp/journal/2013/01/30/37226/)、では、子どもがいくつぐらいに購入する人が多いのでしょうか?今回は、「マイホーム購入のタイミング」についてデータと生声をもとに探ってみました。

■妊娠中に買う人も。ピークは子どもが0~2歳と意外と早い

マイホーム購入時の第1子の年齢のデータが下のグラフのとおり。

●マイホーム購入時の第1子の年齢 (N=2038)

マイホーム購入時の第1子の年齢 (N=2038)

出典:ウィメンズパーク 住まいミル 『住まい購入のお金事情』

データを見ると、最も多いのが「0~2歳」、次が「3~5歳」で、子供が生まれてから小学校に入るまでに購入する人が約6割近くになることが分かります。さらに「妊娠前」「妊娠中」に購入する人も2割以上います。
一般的にこれまで「マイホーム購入は子どもが小学校に入るまで」がひとつの定説でした。しかし実際はそれよりもっと小さい時期に購入している人が多いようです。

そもそも小学校入学をひとつのきっかけにするママは「小学校を転校させるのはかわいそうだから」、「子ども机を置くのには前の住まいは狭くて無理」というのが主な理由ですが、もっと早い時期に購入するママの理由はなんでしょうか?

フリーコメントを見ると、「実際に集団生活をするのは幼稚園から。それを過ぎると友達と離れがたくなるので幼稚園入園までに定住を考えた」、「小学校に入学前に住む地域を変えて、子どもの幼稚園のお友達をたくさんつくってあげたかった」など、「将来を見据えて」早目早目に行動を起こしていく様子が分かります。

さらに早いのが「妊娠前」「妊娠中」にマイホーム購入をした人。「当時繁華街の真ん中に住んでいたため、子育てしやすい環境が良かった」、「前の賃貸の部屋は狭くて子どもNGだった」などが理由のよう。当時住んでいた部屋の状況にもよるようです。
では、いったいいつがいいのか? もう少し詳しく、筆者が独自にママたちの体験談をきいてみました。

■「小学校入学」「幼稚園入園」のタイミングで購入したママたちの意見

2人姉妹のママであるAさんは、上の子の小学校入学前に、実家から徒歩15分の一戸建てを購入。入学直前の3月に引越しました。「きっかけは母親の入院だったのですが、小学校入学までに間に合わそうと、急いで探しましたよ。それまでは隣の県に住んでいたので、それを逃すと上の子を転校させることになっちゃいますから。
2歳下の妹のほうは幼稚園を転園させましたが、妹のほうが馴染むのは早かったかな。大きくなればなるほど、新しい環境に慣れるのに時間がかかる。このタイミングがギリギリだったかなと思います」

一方、娘の幼稚園入園前に、大規模な新築マンションを購入したNさん。「学区のある小学校と違って、送迎バスがある幼稚園はけっこう選択肢が多くって、ほんと選ぶのが大変なんですよ。それこそ、“もし家を買ったら…”って想定まですると選びきれない。だから逆にマイホームを買って、定住する場所を決めてから、幼稚園を探したって感じでしょうか。前の賃貸のエリアだと、正直高くて買えなかったと思うから、子どもが地元に友達ができるこの時期に買ってよかったと思います。
ただ幼稚園に入園すると、幼稚園ママとの付き合いが主流なので、同じマンションに住んでいるママたちとは交流が少ない。もっと小さい時期のほうが、同世代の子育て家族が多い大規模ならではの利点をもっと活用できたかなぁって思いますね」
と2人とも、「購入のタイミングがこれ以上遅くならなくてよかった」と思いつつ、「もっと早くてもよかった」と思っているようです。

■乳児の時期に購入したママたちの意見

息子が1歳のときに、土地を買って注文住宅を建てたMさん。それまでは40m2台の1LDKに住んでいたので「もう限界」と感じたことがきっかけでした。「どうせなら、土地を買って思い通りのマイホームを建てたかった。予算的にどうしても郊外になってしまうので、当時住んでいたエリアを離れざるを得なかったんです。でも、子どもが小さいときに住み替えたから、ママ友も地元に新しくできたし、どこの幼稚園がいいか情報交換もできた。早く決断してよかったです」

子どもが生まれると、地域の結びつきが強くなるもの。子どもだけでなく、ママ自身が地元に友達がたくさんできて、離れがたくなることを考えると、「子どもがまだ小さい乳児のうちに」というのがひとつの回答といえそうです。
ただし落とし穴も。

8歳の息子を持つHさんは「少し早かったかな」と後悔しているそう。 「もう1人生まれると思って、子どもが2歳のときに注文住宅で子ども部屋を2つつくりましたが、結果は一人っ子。リビングを広くしたり、夫の書斎をつくったり、もっと別の間取りにできたんですよね、今考えれば」。

2歳の息子を持つTさんは子どもが1歳のときに建売住宅を購入したが、「もっと早いほうが良かった。妊娠中でも」と悔やんでいるとか。というのはTさんはワーキングマザーで息子が0歳のときに晴れて仕事復帰したが、マイホームを購入したエリアの保育園で転園できず、今は電車に乗って送り迎えをしているからです。「本当に思っていた以上に大変。一番保育園に入りやすいのは0歳児で、1~2歳は激戦区なので転園できない。もう少し早く買えばよかったかな」

このように購入時期はそれぞれ事情によってベストタイミングがあるよう。自分たちの「ベストタイミングはいつか?」、ちょっと夫婦で話し合ってみてはどうでしょうか。

●ウィメンズパーク 住まいミル 『住まい購入のお金事情』調査概要
■調査期間: 2012年9月21日(金)~2012年9月29日(土)
■調査方法: インターネット調査
■集計対象: 『ウィメンズパーク』会員のうち、2006年1月以降に住宅購入の経験のある25~49歳の既婚女性2,038名
(25~29歳:217名、30~34歳: 727 名、35~39歳:740名、40~44歳:330名、45~49歳:24名)
※株式会社ベネッセコーポレーションの運営する女性向けコミュニティサイト『ウィメンズパーク』と株式会社リクルート住まいカンパニーの運営する不動産・住宅サイト『SUUMO』は、2012年10月31日(水)より、住まいの情報提供での連携をスタートしました。
●ウィメンズパーク「住まいミル」コーナー
HP:http://women.benesse.ne.jp/sumai/
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