住まいの雑学
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2013年8月30日 (金)

夏の風物詩「浅草サンバカーニバル」は街おこしの一環だった?

華やかな衣裳に身を包んだ踊り子たちの情熱的なダンスは、本場ブラジル人からも高い評価を得ているそうだ(浅草サンバカーニバル実行委員会)
写真提供:浅草サンバカーニバル実行委員会

浅草の夏の風物詩となっている「浅草サンバカーニバル」が、8月31日に開催される。

1981年の第1回から数えて今年で32回目。今では約50万人が訪れるという。華やかな衣裳に身を包んだ踊り子たちの情熱的なダンスは、本場ブラジル人からも高い評価を得ているそうだ。そんな人気イベントにまで発展した浅草サンバカーニバルだが、そのはじまりは町おこしの一環だったという。

「喜劇俳優の伴淳三郎さんが、浅草に新しいお祭をつくろうということで、サンバをやらないかとアイデアを出したんです。それに当時の台東区長・内山榮一さんが乗ったことで実現したんですよ」

そう話すのは、浅草サンバカーニバルの実行委員長を務める丸山真司さん。今でこそ日本各地でサンバカーニバルが行われるようになっているが、当時は日本でサンバを生で見たことのある人はほとんどいなかったとか。ではどのようにしてサンバは受け入れられたのだろうか?

「浅草と聞くと“古くからの伝統が息づく街”をイメージする人が多いかもしれません。しかし、この地域周辺は文化発祥の地として知られており、新しいものを積極的に取り入れていく風土がありました。だから、私たちにとって未知の存在だったサンバも受け入れられたんです」

そうして多くの人の協力によって続けられるなかで、本場ブラジルのリオのカーニバルをお手本とする出場チームの参加などもあり、今では北半球最大規模にまで発展しているという。

最後に今年の意気込みについて聞いてみた。

「今年は曇りの予報が出ているので、雨が降らないかだけが心配ですね。多くの人々が関わっているイベントなので、無事に開催できることを願っています。多くのお客さんに楽しんでもらえればうれしいですね」

夏を締めくくるにふさわしい一大イベント。まだ予定が決まっていない人は、浅草へ繰り出してみてはいかがだろう。

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