ドリップコーヒーがコンビニでも楽しめるようになり、よりコーヒーが身近なものになってきた。すでに自分で豆を挽いてコーヒーを楽しんでいる、なんて人もいるかもしれない。しかし、淹れるための知識や、器具がなければ、美味しい一杯は注げない。また、市販の豆は焙煎時期が分からないことも多く、豆の鮮度を確認するのは難しい。
そこで、東京・かっぱ橋の「世界の珈琲 ユニオン」が開催する焙煎教室に参加し、講師の石川さんに、家庭でもできる焙煎について教わった。まずは家庭向けの道具について。
今回手焼き用に準備された道具は、カセットコンロ、風よけと高さの目安にシフォンケーキの型、ふた付きの焙煎用網、冷却用のざる、炒った豆を冷やす扇風機。ただ、ガスコンロで代用することもでき、カセットコンロがなくても問題はないそう。冷やすための道具も、ドライヤー(冷風)やうちわがあれば十分とのこと。新たに購入する必要がありそうなのは焙煎用の網くらいで、それも2500円ほどで買える。
手順は、まず生豆100gを洗濯ネットに入れてよく洗う。そして、きれいなタオルでその豆を拭いたら素早くふた付き網に入れ、強火でコンロの上から外れないよう、小刻みに横に振る。
そうアドバイスを受け、網を振る手に力が入る。
振り続けること10分、各テーブルからパチパチと音が!
一爆ぜの前あたりから、香ばしい香りが漂ってくる。コーヒーアロマに浸りながらも、まんべんなく火を通すための手は休めない。すると、12分過ぎにパチパチと先ほどより高い音が。
炒り終わったらざるに移して、下から冷風を当てて出来上がり。つやつやと光る豆を見ていると、達成感を覚える。
慣れないうちは腕が疲れるが、無心で網を振るのは楽しく、講座に参加されていた方々が熱中されていたのが印象的だった。自分で炒った豆を挽きたてで飲めるのは、最高の贅沢。休日や、夜中の楽しみにチャレンジしてみてはどうだろう。