スポーツ

苦手な平松政次との対戦 長嶋茂雄がおかしな打ち方した理由

 プロ野球の世界で、1960年代後半の読売巨人軍は9年連続日本一をとげるなど特別な存在だった。その巨人に立ち向かったライバルのひとりに、対巨人51勝をあげた大洋ホエールズのエース・平松政次氏がいる。とくに通算対戦打率をわずか.193、8本塁打に抑えた長嶋茂雄氏との思い出について、平松氏が語った。

 * * *
 長嶋さんは僕を攻略するために、いろいろと工夫を巡らせていた。長嶋さんと親しかったニッポン放送の深沢弘アナウンサーに聞いた話ですが、大洋戦で僕に抑えられるとすぐに家に帰って深沢さんを呼び出す。それで長嶋さんは、ユニフォーム姿のままで深沢さんに「平松のフォームを真似てくれ!」といって投手に見立て、朝方まで素振りをしたそうです。

 ある対戦では、打つ瞬間にグリップを緩めてバットを落とし、グリップエンドを余して振ったこともあった。もともと長嶋さんはバットを目一杯長く持つタイプ。おかしな打ち方をするなァと不思議に思ったんです。現役時代にはどうしてそんな打ち方をするのか、なかなか聞く機会がなくて、僕の通算200勝達成パーティーの席でご本人に長年の謎をぶつけてみたら、こんな答えが返ってきた。

「平松を打つためにはバットを長く持っていては詰まると思った。でも最初からそうすれば、巨人の4番・長嶋がバットを短く持ったということで、ファンに申し訳が立たない。打つ瞬間なら分からないだろうと思ってね」

 最初からバットを短く持つのは、巨人と長嶋のプライドが許さない、ということだったんですね。

 でもそこまでやっても、キレのあるシュートがコースに決まれば打たれることはありませんでした。たとえバットを短く持っても同じ結果だったと思いますよ。

※週刊ポスト2015年1月30日号

トピックス

オフの日は夕方から飲み続けると公言する今田美桜(時事通信フォト)
【撮影終わりの送迎車でハイボール】今田美桜の酒豪伝説 親友・永野芽郁と“ダラダラ飲み”、ほろ酔い顔にスタッフもメロメロ
週刊ポスト
バドミントンの大会に出場されていた悠仁さま(写真/宮内庁提供)
《部活動に奮闘》悠仁さま、高校のバドミントン大会にご出場 黒ジャージー、黒スニーカーのスポーティーなお姿
女性セブン
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
《那須町男女遺体遺棄事件》剛腕経営者だった被害者は近隣店舗と頻繁にトラブル 上野界隈では中国マフィアの影響も
女性セブン
日本、メジャーで活躍した松井秀喜氏(時事通信フォト)
【水原一平騒動も対照的】松井秀喜と全く違う「大谷翔平の生き方」結婚相手・真美子さんの公開や「通訳」をめぐる大きな違い
NEWSポストセブン
足を止め、取材に答える大野
【活動休止後初!独占告白】大野智、「嵐」再始動に「必ず5人で集まって話をします」、自動車教習所通いには「免許はあともう少しかな」
女性セブン
今年1月から番組に復帰した神田正輝(事務所SNS より)
「本人が絶対話さない病状」激やせ復帰の神田正輝、『旅サラダ』番組存続の今後とスタッフが驚愕した“神田の変化”
NEWSポストセブン
大谷翔平選手(時事通信フォト)と妻・真美子さん(富士通レッドウェーブ公式ブログより)
《水原一平ショック》大谷翔平は「真美子なら安心してボケられる」妻の同級生が明かした「女神様キャラ」な一面
NEWSポストセブン
裏金問題を受けて辞職した宮澤博行・衆院議員
【パパ活辞職】宮澤博行議員、夜の繁華街でキャバクラ嬢に破顔 今井絵理子議員が食べた後の骨をむさぼり食う芸も
NEWSポストセブン
二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ
《独立後相次ぐオファー》二宮和也が『光る君へ』で大河ドラマ初出演へ 「終盤に出てくる重要な役」か
女性セブン
被害者の宝島龍太郎さん。上野で飲食店などを経営していた
《那須・2遺体》被害者は中国人オーナーが爆増した上野の繁華街で有名人「監禁や暴力は日常」「悪口がトラブルのもと」トラブル相次ぐ上野エリアの今
NEWSポストセブン
交際中のテレ朝斎藤アナとラグビー日本代表姫野選手
《名古屋お泊りデート写真》テレ朝・斎藤ちはるアナが乗り込んだラグビー姫野和樹の愛車助手席「無防備なジャージ姿のお忍び愛」
NEWSポストセブン
運送会社社長の大川さんを殺害した内田洋輔被告
【埼玉・会社社長メッタ刺し事件】「骨折していたのに何度も…」被害者の親友が語った29歳容疑者の事件後の“不可解な動き”
NEWSポストセブン