FKAツイッグスのアルバムが先鋭性という点ではやや物足りない結果に終わってしまった今、期待するのはエイフェックス・ツイン13年ぶりの新作? いや、昨晩突如リリースがアナウンスされた、こちらの方かもしれない。FKAの大傑作『EP2』の共同プロデューサーにして、カニエ・ウェスト『イーザス』プロデューサー陣の一角――そう、あのアルカが老舗〈ミュート〉と契約を締結し(!)、10月29日に日本先行で送り出すデビュー・アルバム『ゼン』だ。
彼のことは『サイン・マガジン』でも幾度となく言及してきたので、細かい説明は不要だろう。もし改めて振り返っておきたいのであれば、昨年10月に早々と『エレキング』にアップされた、こちらの熱のこもったレヴューを参照してもらえばいい。要するにアルカは、今最もカッティング・エッジで、謎めいていて、不気味なサウンドを期待されているトラック・メイカーの一人。というか、その筆頭。アルバムのアナウンスと同時に公開されたリード・トラックを聴けば、その理由もわかるだろう。
ゾッとするようなシンセのシークエンスで包まれたインダストリアル・ビートは、その名を一躍世に知らしめた名ミックステープ『&&&&&』で高まりきっている名声に十二分に見合うもの。まさに強烈。もしかしたら、FKAツイッグス『LP1』もエイフェックス・ツイン『サイロ』も遥か後景に追いやるような、とんでもないアルバムが届くかもしれない。なんていう大き過ぎる期待に胸を高鳴らせながら、10月29日を待とう!
*追記(11/18 10:45):『ゼン』収録曲のMV三本を以下にまとめました。いずれも、アルカのヴィジュアル表現を支える盟友、ジェシー・カンダによる映像。
「2014年最大のセンセーション、アルカの
『新しさ』を紐解くコンテクストとは何か?
その① 『ネット上で生まれた、創造主なき
新たな生命体としての音楽』by 竹内正太郎」
はこちら。
「2014年最大のセンセーション、アルカの
『新しさ』を紐解くコンテクストとは何か?
その②『女性でもあり、男性でもある
新たな性の探求としての音楽』by 小林雅明」
はこちら。
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