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客先の事務所に無言で上がりこむ ダメ上司Z氏の「コミュ障伝説」
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客先の事務所に無言で上がりこむ ダメ上司Z氏の「コミュ障伝説」
この春入社した皆さんは、そろそろ配属先が決まってくる頃でしょうか。どんな仕事でも、人と人とのコミュニケーションが必要となってきます。取引先もそうですし、同僚や上司とも良い関係を築いていくことが、社会人生活を楽しくするコツの1つです。
いくら仕事ができても、コミュニケーション能力が低すぎると、職場はトラブルの巣窟となってしまいます。というわけで今回は、私が以前いた会社のダメ上司のお話をします。私の中で彼は「反面教師」となっており、実に様々な伝説を残しております。(ライター:光明隠歌)
唯一の言葉は「そんなこともわからないのですか」
ダメ上司。仮にZ氏とします。見た目で私と同じ年か年下だと思っていたら、実は10以上も年上な童顔。しかし、その実年齢を知る人も少ないほど、他人との会話を拒否する男性でした。彼の日常は、たとえばこんな感じです。
唯一まともに会話できる同僚が1人いたのですが、彼の退職後は誰も意思疎通ができないまま。仕事はできるのですが、業務上の質問などにはテンプルにカチンとくる口調で、
とだけ言って去っていくのが日常で、ぶちきれる同僚や部下をなだめ、疑問に答える役目はたいてい私。そんな男がなぜ上司なのかといえば、単に入社が早かった、それだけなのです。
彼は客先に出張してサポートをする仕事もするのですが、社内でまともにコミュニケーションを取れないZ氏が何かを引き起こすということは、想像がつくと思います。実際問題、クレーム率はダントツでこのZ氏。そして、Z氏のクレーム対応が回ってくるのも、大抵私の業務でした。
無言で作業し、黙って報告書をつき出す
その日も、元々Z氏案件だったものがクレームになってしまったため、客先にお詫びと再対応に向かったのでした。私がオフィスを訪れると、お客様は「あ、別の人が来たから分からんかった」と言って、ホッとした表情を浮かべました。
そこで、お詫びを申し上げ、前回の続きをさせていただきたいと言うと、
念のため確認しましたが、確かに作業項目の内容は全て完了しています。じゃあなぜ、再対応業務になっているのか?
お客様が出してくださったお茶を飲みながら、「はあ!?」と素っ頓狂な声を上げてしまい、慌てて口を塞ぐ私。しかし、お客様はニコニコして続けます。
本当に申し訳ありません……。あまりの酷さに、深々と頭を下げるしかありません。
お客さま、すみません。彼は若くないんです。あれで40超えてるんです。
それでも黙って事務所を後にする
その後、事務所で事務処理をしていたら、Z氏がいつものように何も言わず事務所に入ってきました。いつもは諦めている私ですが、さすがにこのときは、
と怒ったのですが、結局、帰るときも黙って事務所を出ていきました。そして、私のもとには、
というクレームの電話が、その後も掛かり続けているのでした。
あわせてよみたい:クレーム対応を2ちゃんねるに書かれた話
【プロフィール】光明隠歌
PCサポート一筋の30代元OL。IT企業を12年間渡り歩き、一般家庭や中小企業を対象に、パソコン・周辺機器の「出張設定」「修理」「電話・メールのサポート」「インストラクター」などを経験。月平均80件、多いときには月150件の出張設定をこなしたことも。現在は北陸地方でフリーのPCサポート業を営む。ツイッター(@koumyonakakureg)