夏の行楽シーズンを迎え、家族連れで車を使って出かける予定の人も多いだろう。そこで例年の悩みのタネは渋滞。だが、渋滞にまつわる最新科学を知れば、夏のストレスとはおさらばだ。
急いでいるとつい追い越し車線を選びたくなるが、実はそれも渋滞を招く大きな原因になっている。『渋滞学』(新潮選書)の著者で東京大学先端科学技術研究センターの西成活裕教授がいう。
「全車線を均等に使えば最大量走行が可能になりますが、ドライバーは混んでくると右の追い越し車線に移動する傾向があり、6対4とか7対3の割合で右側に寄ってしまう。その結果、渋滞は追い越し車線から始まるのです」
2車線の場合の渋滞時の平均速度を算出すると、走行車線が時速35kmなのに対し、追い越し車線は時速25kmというデータがある。
短気は損気。イライラしても右に車線変更せずに、じっと我慢するのが賢い選択だ。
※週刊ポスト2014年8月8日