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福島第一原子力発電所の状況について(日報)

福島第一原子力発電所の状況について(日報)
【午後3時現在】

平成26年10月29日
東京電力株式会社

 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震に伴う当社福島第一原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに、大変なご心配とご迷惑をおかけしていることにつきまして、心より深くお詫び申しあげます。
 福島第一原子力発電所の事故に関し、平成23年4月17日、「東京電力福島第一原子力発電所・事故の収束に向けた道筋」をとりまとめ、同年7月19日に、「放射線量が着実に減少傾向となっていること」を目標とするステップ1を達成しました。その後、同年12月16日に、「放射性物質の放出が管理され、放射線量が大幅に抑えられていること」を目標とするステップ2の達成を確認し、同年12月21日には、福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップをとりまとめました。
 平成25年11月18日、4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業を開始しました。これに伴い、中長期ロードマップの第1期(ステップ2完了から2年以内に使用済燃料プールからの燃料取り出し開始)を前倒しして達成し、中長期ロードマップの第2期へ移行しました。
 引き続き、プラントの安定状態の確実な維持に取り組むとともに、1~4号機の廃止措置に向けて必要な措置を中長期にわたって進めていくことにより、避難されている方々のご帰還の実現および国民の皆さまが安心して生活いただけるよう、引き続き全力で取り組んでまいります。

福島第一原子力発電所の状況について、以下のとおりお知らせいたします。

※下線部が新規事項

※10月16日に実施した1号機、2号機および3号機の原子炉内温度計ならびに原子炉格納容器内温度計の信頼性評価(毎月実施)において、3号機格納容器空調機供給温度(TE-16-114K♯1)の温度傾向を評価した結果、10月20日、当該温度計の点検(直流抵抗定)を実施し、電気特性上の異常がないことを確認。その後、当該温度計について、温度の挙動を工学的に評価を実施。その結果、当該温度計は、他の温度計と異なる傾向の挙動が確認されているものの、直流抵抗測定値に異常はなく、全体的には炉注水温度や外気温度とともに低下していること、また、他の温度計との温度差は、値が正しくないと判断する温度差(20℃程度)以内となっていることを確認。以上により、現時点では、当該温度計が正しい値を示していないとは判断できないことから、これまで通り、実施計画に定められた格納容器温度の監視に使用していく。

※10月28日午前8時23分頃、1号機原子炉建屋カバー解体工事において、屋根パネル孔部(南2屋根パネルNo.36)より飛散防止剤を散布中に、先端ノズル部が風により動き、孔の開口が目測で約1m×約2mの三角型に拡大。調査の結果、飛散防止剤散布中に風が強くなってきたことから(瞬間風速18m/s)、当該作業を中断するため先端ノズルを引き抜いている最中に、飛散防止剤散布機が風にあおられ、孔の開口が拡大したことがわかった。また、当該作業を中断して以降、その後も風が強い状態が続いたことから、当日の作業は順延とした。なお、孔の開口が拡大した状態(約1m)で、放出量評価に与える影響は少ないことを確認している。
10月29日午前8時45分、屋根パネル貫通孔からの飛散防止剤の散布が終了。当該作業期間中において、各ダストモニタおよびモニタリングポストの指示値に有意な変動はなかった。

※10月28日午前8時30分頃、正門付近において、車両(4トンユニック車)より燃料油の漏えいが発生した旨、同日午前8時35分に緊急時対策本部に連絡があった。漏えい範囲は、約1m×約1m。その後、同日午前8時53分に富岡消防署へ一般回線にて連絡。漏れた燃料油は受け皿にて受け、同日午前9時40分頃漏えいが停止したことを当社社員が確認。富岡消防署による現場確認の結果、同日午前10時34分に「燃料油の漏えい事象」と判断された。なお、受け皿内の漏えいした燃料油および燃料油の染み込んだ土壌の回収については、同日午後3時40分に終了。

1号機放水路上流側立坑において、セシウム137の濃度が上昇した件について、1号機放水路立坑水の分析を実施。
1号機放水路上流側立坑におけるセシウム137が前回値120,000 Bq/Lから95,000Bq/L、全ベータ放射能が前回値150,000 Bq/Lから120,000 Bq/Lと低下傾向が見られることを確認。
一方、1号機放水路下流側立坑におけるセシウム137が前回値4,100 Bq/Lから5,300 Bq/L、全ベータ放射能が前回値5,400 Bq/Lから7,600 Bq/Lと若干の上昇傾向を確認した。なお、トリチウム濃度については、いずれも前回値と比較して有意な変動はなかった。

<1号機放水路立坑水(上流側)10月27日採取分>
セシウム134 31,000Bq/L
セシウム137 95,000Bq/L
全ベータ     120,000Bq/L
トリチウム      320Bq/L

<1号機放水路立坑水(下流側)10月27日採取分>
セシウム134  1,700Bq/L
セシウム137  5,300Bq/L
全ベータ       7,600Bq/L
トリチウム      810Bq/L

※10月29日午前10時15分頃、Fタンクエリア南側において、タンクローリ車エンジン付近より軽油漏えいが発生した旨、同日午前10時23分に緊急時対策本部に連絡があった。漏えいは、約1m×約1.5mの範囲で、地面に染み込んでいる状態であったが、止め弁を閉止したことにより軽油の漏えいは停止。また、漏えい箇所にビニール袋による養生も実施した。同日午前10時38分に双葉消防本部へ一般回線にて連絡。

※汚染水処理設備のうち淡水化装置(RO)制御盤の改造およびプログラムの変更を行うため、関連する以下の設備を停止または循環待機運転とし、制御盤の改造を10月29日午前9時30分に開始。
<10月29日>
○第二セシウム吸着装置(サリー)停止時間:午前8時26分
   ○淡水化装置(RO)停止時間:午前7時40分
   ○多核種除去設備 循環待機運転状態:(A系)午前7時56分
(B系)午前8時10分
(C系)午前7時56分
○増設多核種除去設備 循環待機運転状態:(A系)午前8時30分
(C系)午前8時37分
[B系については停止中]
○高性能多核種除去設備 停止時間:午前9時2分

《1号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《2号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・2号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水を移送中(平成26年10月27日午前10時43分~)

《3号機(平成24年4月19日廃止)》
・復水貯蔵タンク(CST)を水源とする淡水を原子炉へ注水中。
・原子炉および原子炉格納容器へ窒素封入中
・原子炉格納容器ガス管理システム運転中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中
・3号機タービン建屋地下→集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ高濃度滞留水の移送を実施(平成26年10月11日午前10時5分~10月28日午後4時1分

《4号機(平成24年4月19日廃止)》
・原子炉内に燃料なし(使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プールから共用プールへ燃料移動中
・使用済燃料プール循環冷却系運転中

《5号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《6号機(平成26年1月31日廃止)》
・冷温停止中(燃料は全て使用済燃料プールに保管中)
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中

《共用プール》
・使用済燃料プール冷却浄化系運転中
・共用プール低電導度廃液受タンク水について、同タンクから集中廃棄物処理施設(高温焼却炉建屋)へ適宜移送を実施。

《水処理設備および貯蔵設備の状況》
・セシウム吸着装置停止中
・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・淡水化装置 水バランスをみて断続運転中
・多核種除去設備(ALPS)ホット試験中
・増設多核種除去設備ホット試験中
・高性能多核種除去設備ホット試験中

《地下水バイパスの状況》
※地下水バイパス揚水井No.1~12のサンプリングを継続実施中。

※地下水バイパス一時貯留タンクグループ2の当社および第三者機関による分析結果[採取日10月19日]については同等の値であり、ともに運用目標値を満足していることを確認。10月28日午前9時55分、海洋への排水を開始。同日午前10時5分に漏えい等の異常がないことを確認。同日午後4時20分に排水を停止。排水停止状態に異常がないことを確認。なお、排水量は1,625 m

《H4,H6エリアタンク周辺観測孔(周辺排水路含む)の状況、タンクパトロール結果》
※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、同様の構造のタンクの監視を継続実施中。
<最新のパトロール結果>
10月28日のパトロールにおいて、新たな高線量当量率箇所(β線による70μm線量当量率)は確認されていない。堰床部に雨水が溜まった箇所については、雨水による遮へい効果により引き続き線量当量率は低い状態となっている。また、目視点検によりタンク全数に漏えい等がないこと(漏えい確認ができない堰内溜まり水内を除く)、汚染水タンク水位計による常時監視(警報監視)においても異常がないことを確認。

※H4エリアIグループNo.5タンクからの漏えいを受け、福島第一南放水口付近、福島第一構内排水路、H4エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

※H6エリアC1タンクからの漏えいを受け、H6エリアタンク周辺のサンプリングを継続実施中。
<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機タービン建屋東側の状況》
※ 1~4号機タービン建屋東側に観測孔を設置し地下水を採取、分析しており、平成25年6月19日、1,2号機間の観測孔において、トリチウムおよびストロンチウムが高い値で検出されたことを公表し監視強化するとともに、1,2号機タービン建屋東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)から地下水をくみ上げ中。
平成25年11月27日に採取した2,3号機取水口間ウェルポイント北側における分析結果で全ベータが高い値で検出されたことから、計画的に2,3号機東側に設置したウェルポイントから地下水のくみ上げを実施。

<最新の地下水移送実績>
平成25年9月7日から1,2号機東側に設置したウェルポイントおよび集水ピット(南)地下水を2号機タービン建屋へ移送中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.0-3-2でトリチウムが検出されていることから、平成25年12月11日より当該観測孔からの地下水の汲み上げを適宜実施中。
1,2号機間護岸エリア地下水観測孔No.1-16で高い濃度の全ベータが検出されていることから、平成26年1月29日より当該観測孔近傍に設置した地下水汲み上げ用の孔(No.1-16(P))からの地下水の汲み上げを適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

《1~4号機サブドレン観測井の状況》
※1~4号機建屋に隣接している井戸(サブドレンピット)の浄化試験をした結果、ピット内の溜まり水から放射性物質が検出されており、その流入経路としてフォールアウトの可能性があることから、新たに1~4号機建屋周辺に観測井を設置し、フォールアウトの影響について確認することとしている。

※2号機原子炉建屋西側に設置されているサブドレンNo.18およびNo.19について、10月22日および23日にサンプリングした水のセシウム134およびセシウム137が、その周囲のサブドレンに比べて高い濃度であることを確認したことから、当該および周辺のサブドレンについて傾向を監視中。なお、No.18およびNo.19からの地下水汲み上げを、当面の間、停止。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。
   <サブドレンNo.18>
    (10月28日採取)
     セシウム134:9.8×10 Bq/L
     セシウム137:3.4×10 Bq/L
 
   <サブドレンNo.19>
        (10月28日採取)
     セシウム134:8.9×10 Bq/L
     セシウム137:3.4×10 Bq/L
    
《地下貯水槽の状況》
※平成25年7月1日に地下貯水槽の汚染水は全て移送を終了しているが、拡散防止対策およびサンプリング(地下貯水槽No.1~7のドレン孔水、地下貯水槽No.1~4,6,7の漏えい検知孔水、地下貯水槽観測孔、地下水バイパス調査孔、海側観測孔)は継続実施中。

<拡散防止対策>
地下貯水槽No.1~3の漏えい検知孔内に漏えいした水を仮設地上タンクへ、地下貯水槽No.1,2のドレン孔内に漏えいした水を当該地下貯水槽内へ移送する処置を適宜実施中。

<最新のサンプリング実績>
前回採取した測定結果と比較して大きな変動は確認されていない。

以 上

 

添付資料

参考資料(最終更新日時:平成25年12月31日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成25年10月22日午後3時)

参考資料(最終更新日時:平成24年4月7日午後3時)

※上記資料の最新版は、【「東北地方太平洋沖地震による影響などについて」実績ファイル】ページをご覧ください。

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