街・地域
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佐藤潮 @エフェクト
2011年11月10日 (木)

環境未来都市ってどんな街?

今、政府が新しいモデル都市をつくろうとしていることご存知ですか? 環境問題や超高齢化社会への対策のためにさまざまな取り組みを行う、その名も「環境未来都市」。政府が厳選した都市に関連予算を投入し、豊かな街づくりを推進。将来的には成功事例をパッケージ化して海外へ輸出する計画なのだとか。9月30日には候補地の募集が終了し、今年中に選定都市が決まる見込み。

また、東日本大震災で大きな被害にあった地域は特に優遇されており、募集期間を10月25日まで延長した様子。被災地が最先端の都市へ生まれ変わる姿を想像すると、なんだか胸が熱くなります。
そこで、詳しい計画内容について内閣官房地域活性化統合事務局に問い合わせてみました。

「この構想は、昨年から進めてきた新成長戦略に位置付けられている“21の国家戦略プロジェクト”のひとつで、エコ社会の形成など、日本の成長を目的とした取り組みです。現時点では具体的な提案内容はお伝えできませんが、今年5月に行ったアイデア募集で、地方自治体から提案されたものは公表しております」

なるほど。日本の未来を左右する国家プロジェクトだけあり、現状ではまだ明かせない情報も多いよう。ひとまず、地方自治体が提案したアイデアをいくつかご紹介いたします。

まず北海道のニセコ町では、地中熱を利用した暖房設備の導入を軸に、太陽光や水力による寒冷地型発電設備の建設を提案。国内外の高齢者に対する医療提供や、幅広い世代が超えて交流できるプログラムの実施、観光を軸としたソーシャルビジネス化などの取り組みを計画中。

次にご紹介するのが鳥取県鳥取市のスマート・グリッド・タウン構想。トルネード型風力発電、大型風力発電、太陽光発電、植物工場、HEMS(家庭用エネルギーマネジメントシステム)、FEMS(工場用エネルギーマネジメントシステム)などのエコ施設を市の広範囲に導入するプロジェクトです。

また、兵庫県淡路島は「あわじ環境未来島-国生みの島からの日本再生」を提唱。太陽光発電の推進やコミュニティバスのEV化をはじめ、廃校を活用した不登校児向けの通信学校の整備、遊休農地で菜の花栽培を行い食用油とバイオディーゼル燃料を精製することなどを企画しています。

ほかにも、ここでは紹介しきれないほど多彩なアイデアが集まっている環境未来都市。日本を明るく照らしてくれるような、素敵な都市の誕生を期待しつつ、今後の活動も見守っていこうと思います。

■取材協力
内閣官房地域活性化統合事務局
HP:http://www.kantei.go.jp/jp/singi/tiiki/

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