新年をすっきりとした気持ちで迎えるにあたり、絶対に行っておきたい年末の大掃除。窓のサッシや冷蔵庫の上下、ベランダなど普段なかなか手が回らない部分はこの機会に徹底的にキレイにしておきたい。なかでも厄介なのが水まわりだが、洗面所の蛇口や、お風呂場の鏡などに水垢やカビがこびりついたままになっていないだろうか。
そこで今回、全国にチェーン展開を行うハウスクリーニング「おそうじ本舗」で技術アドバイザーを務める尾崎さんに、家庭で行える水垢やカビの効果的な落とし方をうかがった。
まず、浴室やシンクによく付いている、白いもやもやとした水垢はどのように落とせば良いのだろう?
「水垢を落とすには2つ方法があります。ひとつは研磨剤を使って削る、もうひとつは酸性のもので溶かす方法です。研磨剤を使って削るほうは傷がついてしまう恐れもあるので、おすすめは酸性のもので溶かす方法ですね」
酸性のものというと?
「家庭で一番身近にあるのはお酢だと思いますが、お酢は臭いが気になるという人もいると思います。私がオススメするのは、塩酸と同じくらい強い酸の成分を持つレモンですね。レモンを切って水垢のある場所へこすりつけるだけで、アルカリの塊である水垢を中和して溶かしてくれます。レモンは絞ったあとのものでも大丈夫です」
なるほど。レモンとは“おばあちゃんの知恵袋”的なアイデアだ。ではお風呂場の鏡などによく発生するカビなどはどうしたら良いのだろう?
「よくカビ除去剤などを上からかけてしばらく待っていても落ちないと言われる方がいますが、それは大体の場合、カビなどの汚れが層になっているからです。特にお風呂場の鏡などは、カビの上にシャンプーなどの石鹸カスが付着し、その上にまたカビが重なるなどしています。方法として、まず浴室用の洗剤をかけてブラシでよくこすり、一回タオルでキレイに拭き取った後にカビ除去剤などをかけると良いですよ」
かなり頑固なカビの場合はどうしたら良いのだろう?
「カビ除去剤は放置していると5~10分くらいすると垂れてしまい、成分が薄まってしまいます。頑固なカビの場合は、カビ除去剤をかけた上から家庭にあるサランラップなどを貼り付けて密封することで、より成分が浸透しキレイに落ちやすくなります」
毎日使う水まわりは、その分落としにくい頑固な汚れが付きやすい。年末大掃除のタイミングでキレイに落とし、さっぱりとした気持ちで新年を迎えたい。