街・地域
93
渡邊 孝明+やじろべえ
2013年6月28日 (金)

地域おこし協力隊に出発。東京から北海道十勝への遠距離引越しは四苦八苦

地方への引越しは苦労がいっぱい
【連載】北海道・更別村在住ライターの「移住体験ルポ」 Vol.3

当連載は、東京を離れ、2013年春から北海道の十勝にある更別村で「地域活性化」の任に就くために移住した筆者の体験記。新天地への移住で変わる生活、 田舎暮らしの実情、「地域おこし協力隊」の一員として“観光による地域活性化”に取り組む日々の出来事について等々、地方移住の日々を綴っていきます。
※前回のバックナンバーはコチラ(https://suumo.jp/journal/2013/05/13/43653/

東京から十勝への「遠距離引越し」。何から手をつければいい?

「地域おこし協力隊」として東京から北海道の更別村に移り住んだのは、2013年2月末のこと。採用が決まってからは前職の引き継ぎ業務とともに、引越しの準備を進めた。実質、移住は引越しの準備からスタートする。

さあ、引越しといっても何から手をつけよう。たまたま、僕は小さいころから親の転勤で何度も各地を転々としていたので、何をすべきかある程度のことはイメージできていた。おそらく、引越しの経験が少ない人にとっては、どんな手続きが必要で、またどのくらい費用が掛かるかなど、知り合いに聞いてみたり、ネットで調べるところから始まると思う。

僕が最初に行ったのは、その時に住んでいたマンションの管理会社への退去申請。それぞれの管理会社の定めによって、引越し予定日から遡って事前に連絡しなければペナルティが発生するのが一般的。僕の場合はちょうど2年契約の更新時期に差し掛かっていたため、1月に送られてきた書類に必要事項を記入して返信することで、タイミングよく手続きを済ませることができた。その後は改めて管理会社から連絡があり、立会人のもと退去する日時(解約立会日)の依頼書が手元に届き、候補日を伝えることで具体的な日取りが確定した。

引越し費用は自腹。コストパフォーマンス重視で業者を選定

次には引越し業者の選定がある。例えば、都内での引越しであれば、友人や会社の同僚など周りに引越し経験者がいることが多いので、聞いてみておおよその費用感や引越し業者は把握できるだろう。しかし、今回は東京から北海道までの引越しとなる。しかも、札幌などの主要都市ではなく、十勝地方の更別村までの移動という稀なケースである。僕の場合も周りに経験者はおらず、正直なところ自分でも想像がつかなかった。そこで、まずは東京〜北海道間の遠距離で営業を行っている引越し業者をネットでリサーチし、ピックアップしてみた。

さらに、そこから北海道内の各エリアまで対応している業者を探し、利用者の口コミも参考にしながらサービス対応や料金等を重点的に確認。これによって、最終的に3〜4社まで絞り込んだ。ただ、口コミは同じ条件であっても感想に個人差があるので、あくまで参考程度と考えておいた方がよさそうだ。ここで初めて、今回の引越しの条件から見積もり依頼を行った。

見積もりの結果は、もっとも安いところと高いところの差額は大体5万円くらい。なかでも一番レスポンスが早く、かつ自宅までスタッフが来て無料見積もりしてくれた業者に依頼することにした。そこは北海道に本社がある遠距離専門業者で、道内のネットワークに強みがあり、相見積もりのどこよりも好条件を提示してくれた。また、引越しの荷づくりは自分で取りまとめたい荷物だけを梱包し、残りは業者が引越し当日にやってくれることになっていた。

ちなみに、「地域おこし協力隊」として移住する場合の引越し代は実費。できるだけ荷物を減らし、出費を切り詰めたいところだ。その際、目安になるのが転居先の間取り。事前に確認しておく必要がある。不要品を処分する際、自治体ごとで異なるが、大型有料ゴミを引き取りに来てもらう場合はできるだけ早い段階で問い合わせ、予約したほうがいい。僕が住んでいた自治体では早くても2週間以上先だった。リサイクル品は専門業者に依頼するのも一つの方法。業者によっては数日で来て引き取ってくれる。いずれにしても、これらはできるだけ早い段階で問い合わせたほうがよさそうだ。

荷物量が少なければ、パックの格安プランも考えられたが、万一、規定量を超えるとこぼれた分は個別の配送扱いとなり、割高になるケースも考えられる。そのため、引越し当日に不安を残さないためにも、当初から選択肢には入れないことにした。また、引越し当日までには、住民票の移転、免許証、公共料金、銀行への住所変更の届け出などの手続きも、済ませておいた。

田舎への移住はスケジュール管理が特に重要

また、田舎暮らしで苦労したものの一つが、インターネット環境のこと。これまで2つのキャリアを利用していたが、無線LANを使用する場合、1社はサービス対応地域外になるということで、泣く泣く解約することにした。移住先でサービス対応しているかどうかを知るには、全国各地のショップで確認できるので、事前に調べてもらったほうが引越した後もスムーズで安心できる。

上記のような経験から、引越しの準備をスムーズに進めるために大切だと感じたのは「スケジュール管理」。中でも協力隊として移住する際に注意すべき点は、任務に就く日と移住先となる住宅の入居可能日の調整だ。協力隊は移転先の住宅は村が確保し、家賃は活動経費から支払われる(ただし、生活用品や光熱水道費等は個人負担)。入居の手続きも村のほうで行っていただいたので、住宅が決まったら新住所とともに、状況を確認しながら日程を決めることになった。

●地域おこし協力隊
HP:http://www.iju-join.jp/chiikiokoshi/

引越しの一括見積もりなら「SUUMO引越し見積もり」
URL: http://hikkoshi.suumo.jp/
前の記事 金沢市のコミュニティバス「マメバス」、乗るためにはある条件が…?
次の記事 待機児童数0人達成の西宮市で開催された「イクフェス2013in西宮阪急」…
SUUMOで住まいを探してみよう