住まいの雑学
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岡島梓 /企画・エフェクト
2014年9月18日 (木)

まずはお気に入りのビアカップを。『HASAMI』で秋の夜長を楽しもう

まずはお気に入りのビアカップを。『HASAMI』で秋の夜長を楽しもう(画像提供:HASAMI/有限会社マルヒロ)
画像提供:HASAMI(有限会社マルヒロ)

食欲の秋。この季節の味覚は、なにも食べ物だけにとどまらない。各ビール会社からは秋限定のビールが発売され、ビール党にとってもじつに楽しみな季節なのだ。そんなとき、どうせならお気に入りのビアカップを使って飲めば、一層その時間は優雅なものになるはず。

そこで今回は、長崎県の陶磁器ブランド『HASAMI』が販売している、画期的なビアカップについてご紹介したい。お話を伺ったのは同ブランドを手掛ける有限会社マルヒロの新里さん。まず、波佐見焼というあまり知名度の高くない焼き物でブランドを立ち上げた理由から聞いてみた。

「2009年、マルヒロは経営危機に陥っていました。何とか立て直そうと、奈良の麻の老舗『中川政七商店』十三代目の中川淳さんに会社のコンサルティングをお願いしたのがきっかけです。中川さんに教わったのは、現状をプラスにとらえること。波佐見焼は、有名な有田焼の下請けでもあり、名前を隠しての出荷が当たり前。でも、知名度のなさを『ライバル視されていない』、伝統のなさを『自由なものづくりができる』とプラスに置き換えることで、考えが180度変わりました」

『HASAMI』というブランド名は、“波佐見”という言葉にインパクトがあり、響きもいいと中川さんに言っていただいたことが始まりだそう。自分たちが見逃していた魅力を、波佐見焼はすでに持っているんだと気付かされたと新里さん。

では、波佐見焼の可能性に気付いたマルヒロが『HASAMI』で実現したかったことは何だろうか。

「当時、ブランドマネージャーの馬場は24歳。それまで焼き物に興味が無かった彼は、『自分の友達に使ってもらえ、自分も本当に使いたいもの』をつくることに決めました。もともとアパレル業界で働いていた馬場は、経年劣化を楽しめる洋服や、長年飽きのこない映画や音楽を楽しむのと同じように、波佐見焼を手にとってもらいたいと考えたんです」

最後に今月リリースされる、ロンドンのパブをイメージした“HASAMI season5”のビアカップについて教えていただいた。

「こだわりは、感触の良さと、内側の色味です。とくに窯の中で、焼成中に思わぬ変化をした釉相(ゆうそう)を施した内側に、独特の深みと風合いを感じていただけたらうれしいです。また、クリスマスシーズンに向けた限定カップを発売予定なので、こちらもぜひチェックをお願いします!」

この新コレクションは、9月初旬から配送が始まった。ロンドンの生活になくてはならないパブ、そして、日々使われるための道具である『HASAMI』のカップ。重なるイメージを頭に浮かべ、カップに潜むストーリーを楽しむ……。そんな夜長を過ごしたい。

●取材協力
HASAMI(有限会社マルヒロ)
HP:http://www.hasamiyaki.jp/
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