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佐野 勝大
2014年10月2日 (木)

引越しがユウウツ… 「引越しブルー」対処法

引越しがユウウツ… 「引越しブルー」対処法(写真: iStock / thinkstock)
写真:iStock / thinkstock

近ごろは、引越しが原因で憂うつ気分「引越しブルー」になってしまう人がいるようだ。そこで、2人の専門家を直撃。引越しの面倒さ、寂しさ、不安を乗り越えるためのとっておきの対処法を教えていただいた。

「引越しブルー」って、どんな症状?

「引越しブルー」というのは、引越し前後に憂うつな気分になったり、ストレスを感じたりしてしまう状態のこと。荷造りが面倒でヤル気が出なかったり、引越先の土地になじめるかどうか不安になったりという症状らしい。では、なぜ人は「引越しブルー」に陥るのだろう。

東京中央カウンセリングの塚越友子さんによると、「人がブルーに陥ってしまうパターンは、2つあります。ひとつが、単純にその作業のプロセスが嫌いで気持ちが沈んだとき。もうひとつが、『うまくやれる自信がない』と結果が確信できずに不安になったとき」とのこと。つまり、引越しに関するネガティブな感情が大きくなると、「引越しブルー」に陥ってしまうことがあるそうだ。

症状1 引越し準備が面倒くさくてブルーなとき

荷造りが面倒だと感じるのは、やらねばならない義務感が強いから。だからこそ塚越さんは、「楽しみ」を設定することが大事だと言う。「荷造りが終わったらスイーツを食べようなど、自分にご褒美を用意するのもひとつの方法。段ボールに荷物をビシッと収めることに挑戦するなど、作業にゲーム性を持たせるのも有効です」つまり引越し準備に、喜びを見いだせる工夫をすれば良いというわけだ。

また、引越し準備が進まない人は、面倒なプロセスに目がいきがちでイヤなことをつい先延ばしにする傾向があるとか。「『楽しみ』を設定してテキパキと荷造りを行うことで自信につながり、くさい物にフタをしがちな性格も直せるかもしれませんよ」(塚越さん)

症状2 思い出の詰まった部屋と離れるのが寂しくてブルーなとき

長年住んだ部屋を離れるのは寂しいもの。思い出づくり研究所の野田真愉美さんによると、部屋の写真を撮っておくことがオススメだという。「写真で思い出を残したという安心感が得られ、引越すことで楽しかった思い出まで忘れてしまうのではないかという不安を和らげることができるのです」

写真に残しておけば、それを見るたびに当時を思い出せるというメリットも。
「後日、写真を眺めて思い出に浸りたいなら、撮り方も重要。空間全体だけでなく、お気に入りの場所はアップで撮影しておくと良いでしょう。また、写真にコメントを添えてフォトブックにまとめておくと、見返したときに思い出がより鮮明によみがえるのでオススメです」(野田さん)

症状3 引越し先に友だちがいなくてブルーなとき

新しい土地での暮らしは、いちから人間関係を構築する必要があるので不安になるのも当然だ。塚越さんによると、「そんなときは、自分がこれまでどのように人間関係を築いてきたのかを振り返ってみましょう。きっと新しい友だちづくりのヒントが見つかります」とのこと。

また、これまでの仲間と疎遠にならない方法を考えるのも大事だとか。「SNSやメールでマメに連絡を取れば、友だちとつながっていると実感できて心が安らぐでしょう」(塚越さん)

一方、野田さんによると、「友だちと写っている写真やフォトブックを見返すと良いでしょう。写真を見ると、自分はひとりじゃないと再確認することができるので、安心感を得られます」とのこと。

「引越しブルー」に陥ってしまうのは、ある意味仕方がないこと。けれどもその対処法さえ知っていれば、時間の経過とともに乗り越えていけそうだ。

●今回お話を伺った専門家●
「東京中央カウンセリング」代表/塚越友子さん
コミュニケーションの悩み改善に定評がある心理カウンセラー。報道・広報職に携わった後、うつ病をきっかけに銀座ホステスに転身しNo.1に。カウンセリングを一般に広めようとカウンセラーになる。書籍をはじめ、テレビなど各種メディアで活躍中。

「思い出づくり研究所」研究員/野田真愉美さん
「明るい未来」を目指すための思い出づくりについて、調査や分析、考察などを行う研究所の研究員。さまざまな角度から、楽しい思い出の残し方や思い出に関する写真の活用法などを提案している。

●SUUMO引越し見積もり
http://hikkoshi.suumo.jp/
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