街・地域
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谷口 勇人
2011年7月4日 (月)

暑~い夏の間、北海道のリゾートで快適にお仕事……なんてどう?

首都圏では節電が始まり、節電ビズも始まった。本格的な暑さはこれからだというのに、電車に乗っても会社に行っても、すでにかなり蒸し暑い。「いっそ、夏場はリゾート地で涼しく過ごしたいなぁ」なんて、現実逃避したくなりますよね。

ところが、現実逃避どころか本当に、北海道のリゾート地で涼しく働けるという素敵な取り組みがあるらしい。「夏の間、ニセコに移住しよう」という“ニセコリゾートオフィスプロジェクト”だ。

ニセコといえば世界的にも有名なスキーリゾート。冬場はスキー客でにぎわうが、夏は利用が少ない。その夏の間、首都圏で懸念される夏の節電対策にと、IT企業等を中心に、ニセコ地区の利用が少ない施設(コンドミニアムやリゾートマンション)をオフィス利用してもらえないか、というプロジェクトだ。

そこで、プロジェクトを担当する倶知安(くっちゃん)観光協会の則武さんに、オフィスとしての魅力や、街の魅力、プランを提唱してからの反応、実際の利用申し込み状況などを聞いてみた。

暑~い夏の間、北海道のリゾートで快適にお仕事……なんてどう?

ニセコのリゾートオフィスを利用するメリットはどのようなところにありますか?
「なんと言っても“気候”ではないでしょうか。首都圏は湿度も高く蒸し暑い上に、今年は節電も加わり、更に過ごしにくい、働きにくい環境かと思われます。しかし倶知安町は涼しく、湿度も低いので、そもそも“クールビズ”とは無縁のクールな街。快適に過ごせるので仕事もはかどるはずです」

街の魅力は?オフの日やアフター5はどんな楽しみがありますか?
「雄大な“大自然”が魅力です。ただ自然に触れているだけでもいいですし、大自然でのアクティビティは大人気です。近くには大きな川もあり、ラフティング、釣りができます。羊蹄山でのハイキングやトレッキングも楽しめます。農業も盛んで、農業体験などもできるんです」

ほかにも観光地として、さまざまなイベントもあり、休日も楽しみには事欠かない街のようだ。

しかし、観光地として訪れるにはよくても、生活をしたり長期滞在するとなると、買い物施設や病院など、生活インフラが不安なところ。
「それも心配ありません。倶知安町は後志総合振興局(振興局とは、北海道をエリアごとに区分した行政単位)の中心的な街で、生活人口も多く、行政機関、病院、交通インフラが整備された暮らしに不便のない街なんです」

プロジェクトへの反応はどうだろう?
「おかげさまで多くのお問い合わせをいただいており、すでに利用されている方もいらっしゃいます。お問い合わせの多くは、長期滞在、特に、個人事業主の方や、少人数でPCさえあればどこでも仕事ができる職種の方(翻訳家など)という状況です」

気になる費用だが、2ベッドルームのオフィス兼住居が月額18万円からとのこと。この価格には電気、ガス、水道など光熱費込み。敷金礼金も必要ない。また、別の場所に事務所を借りたい方には、ひと月などの短期契約でも、敷金礼金不要の貸事務所を紹介してもらえるとのこと。さらに、事務用品もレンタル会社があり、仕事ができる環境は簡単に用意できる仕組みとなっている。

この、ニセコリゾートオフィスプロジェクトは、今年は5月1日~10月31日の予定で、現在も利用者募集中とのこと。また今後、来年以降も、更に受け入れ体制を整えて、拡大していこうと力を入れているという。

暑い東京を離れて涼しいリゾート地で快適に仕事ができ、オフの日はニセコの大自然や魅力に触れることができる。節電ニーズがなくともぜひ利用したい、夢のような話ですね!

【問い合わせ先】
倶知安観光協会
TEL: 0136-22-3344
FAX:0136-22-3401
URL:http://www.niseko.co.jp/

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