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海外を旅する楽しみの1つが「機内食」という人もけっこう多いのではないだろうか。
記者もその1人で、エコノミークラスでも航空会社によって機内食の内容やレベルが違うのをこれまでたくさん経験してきた。おいしかったりがっかりしたり、時にはビックリするようなメニューが出てきたりとそれぞれが旅の思い出として残っている。
 
機内食は通常、飛行機に乗らないと食べられない。だが日本で唯一、地上でも本物の機内食が食べられるレストランがある。
関西国際空港の展望ホール・スカイビュー3階の「レジェンド・オブ・コンコルド」だ。2005年7月にオープンして以来、関空発の国際線で提供されている機内食が味わえるさまざまなメニューを用意している。
 
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例えば「オリジナル機内食」(2,300円)では、メインをビーフとチキン、シーフードの3種類から選ぶことができる。また、前菜、サラダ、デザートがついていて、さらにチーズやクラッカー、袋に入ったパンやカップ入りのミネラルウォーターなども通常の機内食とほぼ同じ。
しかも、機内食でよく使われるおなじみのトレーに入っているのも雰囲気たっぷりで、フォークやナイフまで機内食で使われていたものだった。
 
この機内食を試しに食べてみた。さすが関空発だけあってどの料理も新鮮でおいしく、なにより日本人の口に合う。これまで世界各地を旅していろいろな航空会社の機内食を食べてきたがレベルはかなり高いと思えた。ボリュームもたっぷりでドリンクバーつきもうれしい。
 
実はこのレストラン、物珍しさもあって、特に週末は家族連れやカップルらで混みあうといい、誕生日のお祝いや歓送迎会などの利用もあるとのこと。
また、高所恐怖症だったり小さい子どもがいたりして飛行機に乗る機会がなく「気分だけでも味わいたい」と訪れる人もけっこういるそうだ。

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「ビジネスクラスB」(3,800円)

ほかに、子ども向けの「チャイルドミール」(1,400円)やワンランク上の味が楽しめる「ビジネスクラスB」(3,800円)があり、これらは予約なしでいつでも食べられる。
特に、ビジネスクラスBでは10月31日までイベント『FEEL NEW ZEALAND』にちなんだニュージーランド料理のメニューを特別に提供中。さらに、ファーストクラスの味が堪能できる予約制のフルコースもある。

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ちなみにレストラン名は、超高速旅客機として名をはせた「コンコルド」が、日本への最終フライト地が関空だったことにちなんで名づけられた。
エントランスは飛行機の搭乗ゲートをイメージしていてコンコルドをモチーフにしたテーブルもあり、写真や模型、設計図なども飾られている。
またかつてアンセット・オーストラリア航空で機内食用に使われていたカートやマグカップなども置いてあり、記者が19歳の時に初めて利用した航空会社がいまはもうないこのアンセットだったので、思わず懐かしい気分になった。
こういった“再会”ができるレストランでもある。
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さて、レストランの広い窓からは関空の滑走路が一望でき、飛行機の離発着を眺めているうちについつい長居する人も多いそう。特に夕方から夜にかけて夕陽がとても美しく、滑走路の誘導灯とターミナルの明かりがイルミネーションとなる。関空を利用する人や航空ファンはもちろん、カップルや家族連れらにもおすすめの展望スポットであり、いっしょに地上で唯一というこの機内食も味わってみてほしい。
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※価格はすべて税込み、取材時の価格
(Written by 飾磨亜紀 Aki Shikama)
 
関空展望ホール スカイビュー レストランフロア


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