住まいの雑学
池谷梢 /企画・エフェクト
池谷梢 /企画・エフェクト
2014年11月27日 (木)

湯温は39~41℃くらいで。寒い季節の入浴事故を防ごう

湯温は39~41℃くらいで。寒い季節の入浴事故を防ごう(写真:petoo / 123RF.COM)
写真:petoo / 123RF.COM

入浴時に事故が起こる確率が高くなる季節をご存じだろうか。東京消防庁の統計資料(※)によると、12月~3月の冬場に、入浴時のおぼれなどの事故が増えることが分かる。また、入浴中の事故は近年増加しており、その多くが65歳以上で且つ8割以上の方の怪我が重症化するという。東京都監察医務院で実施された異状死の検案(死因の特定作業)のうち、死亡直前に入浴中であった事例が、全検案数の約1割にも上るそうだ。

日本人にとっての浴槽での入浴は、体を清潔に保つという衛生面だけでなく、リラックスしたり、一日の疲れをリセットしたりと、とても重要な時間である。そんな場所で事故になど遭いたくないが、寒い時期に入浴中の事故が増えてきているのもまた事実。では、入浴中の事故を予防するためには、どんな対策を行えばよいのだろうか。地方独立行政法人 東京都健康長寿医療センターのホームページでは次のように注意喚起している。

・湯温は39~41℃くらいで長湯をしない
・脱衣場や浴室の室温が低くならない工夫をする
・食事直後や深夜に入浴しない
・気温の低い日は夜早めに入浴する
・心肺の慢性疾患や高血圧症をもつ人では半身浴が望ましい

持病や体調不良時の入浴はもちろん、健康な人でもお湯の温度が高すぎると、室温との温度差により血圧が高くなりやすい。そのため、寒いからといってお湯の温度を高く設定しすぎないということにも注意しよう。また、入浴時はほとんどの人が一人で過ごすため、異変にすぐ気づくよう一緒に住む家族が気にかけておくことも必要だ。

一日の疲れを癒やすくつろぎの時間を楽しむためにも、事故に遭わないよう注意して入浴しよう。

●参考
東京消防庁(STOP!高齢者の入浴中のおぼれ)※PDF
http://www.tfd.metro.tokyo.jp/lfe/topics/stop/old_01.pdf

東京都健康長寿医療センター(高齢者の入浴事故はどうして起こるのか?-特徴と対策-)
http://www.tmghig.jp/J_TMIG/topics/topics_184.html#fourth_box

東京都監察医務院(東京都23区における入浴中の事故の推移)
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kansatsu/oshirase/nyuyokuchu.html

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