DIYが盛り上がりを見せ、「棚でも机でも自分でつくっちゃおう」という人が急増中。そんななか、去る10月20日、21日に大阪・千里ニュータウンの「まちびらき50周年記念イベント」に合わせて「団地表札づくり」が行われました。DIY初心者の女性やファミリーが大勢参加。さて、DIYの第一歩の成果は?
大阪北部の千里丘陵に「千里ニュータウン」が誕生したのは1962年。当時、立ち並ぶ新しい団地は人々の憧れの住まいでしたが、まちびらきから50年経った今では、懐かしくもレトロな存在に。そこでUR都市機構では、今、開催中の50周年の記念イベントの一環として、団地の中でDIYを体験してもらおうと「体験!MY団地表札づくり」を行いました。
「千里ニュータウンの50年前の風情を残す、ゆったりとした団地の空間を楽しんでもらいたい。DIYを通じて、お洒落に、より快適な生活空間をつくる楽しさを知ってもらいたい。そんな思いから企画しました。DIYをやりたいけれど、何から手をつけていいか分からないという人たちのために『表札づくり』にチャレンジすることで、手づくりする楽しさを知ってもらえると思ったんです」と西日本支社の小正茂樹さんは言います。
講師はDIYクリエーターでDIYブロガーとしても大人気の久米真理さん。「DIYとはDo it yourself。自分でやろう、という意味です。私は2年半前、結婚当初に住んでいた団地が、和室、和室、ふすま…と昭和の香りいっぱいで、もう意気消沈。部屋を好みの空間に変えたい、と思ったのがDIYを始めたきっかけです。それからすっかりはまって、今では家が大好きになりました(笑)」。
(1) まず板を紙ヤスリで削ってなめらかにします。「板を傾けて上から下へ紙ヤスリでこすると簡単ですよ。角は丸くしてね」(久米さん)
(2) 次に好きな色のペンキを塗ります。ピンク、水色、オレンジ、白…。この色選びが最初の自分らしさを発揮するポイント。「ちょっとかすれた感じに塗ると味わいがでますよ」(同)
(3) 文字のフォント(ゴシックや明朝など)とサイズを選び、紙に名前をパソコンで印刷。黒い字の部分をカッターナイフでくりぬきます。フォントによって可愛いタイプからモダンなタイプまで、ここでも個性がでるものです。
(4) くりぬいた紙をペンキを塗った板に貼り、上から文字の色のスプレーをかけます。「真上から一気にサーッとスプレーして下さい」(同)。
(5) 紙をはがすと名前がうかびあがって出来上がり。「あー、字が滲んだ~」という声に「それが手づくりの味わいですよ」と久米さん。「後でペンキを塗ればいくらでも修正できるから大丈夫」とのフォローも。
この行程で約1時間。「家を買ったので玄関にかけようと思って」と話すファミリーや、「既成の家具だと、ちょっとサイズが合わないことがよくありますよね。自分でつくれたらいいなと思って」という主婦。
最初はみんなこわごわでしたが、途中から作業に慣れて楽しそうに“個性”を発揮。出来上がった表札を眺めながら「うーん、もうちょっと上手くつくれそう」「楽しかった~。今度は何をつくろうかな?」と次へのステップに心を弾ませている様子。みなさん、さらに興味を深めたようでした。