住まいの雑学
自宅にも設置できる!こんな設備
ISHIYA /企画・エフェクト
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2014年10月10日 (金)

自宅の庭に温泉を掘るとしたら、一体どうすればいいの?

もし自宅の庭に温泉を掘るとしたら、一体どうすればいいの?(写真: iStock / thinkstock)
写真: iStock / thinkstock

東京大手町に『大手町温泉』という源泉が誕生した。2016年に完成する再開発ビルに入居するフィットネス施設と旅館で利用するそうだ。ところで、東京は1500m掘れば大抵温泉が湧き出すと言われているが、自分の家の敷地内に温泉をつくることはできるのだろうか? そこで、温泉掘削を250本以上行っている、株式会社山西サク井設備の山西広高さんに、温泉を掘る場合についてのあれこれを伺ってみた。

自宅の地下に温泉があるかどうか調べるにはどうすれば良いのだろうか?

「まずは近くに既存の温泉があるかどうかを調べます。その後県などに問い合わせるといろいろなことを教えてくれますよ。実際にその場所から温泉が湧くかどうかは、土地の地層、地質、地形により大きく違いますね」

もしそれで、高い確率で源泉が湧くという評価になった場合、温泉を自分で掘削しても良いのだろうか?

「正式な温泉として使う場合には温泉法に基づいた審査を受けなければなりません。全くの個人で使う場合、許可は必要ありませんが、まあそういった方はあまりいないので、温泉審議会に温泉掘削許可申請提出後、掘削許可証をもらい掘ることになります」

そんな方はいないと思うが、勝手に掘ると温泉法により罰せられるようだ。ところで、掘削にはどれくらいの時間がかかるのだろう?

「半年ごとに審査審議会があり、許可が下りるまで2、3カ月ぐらいかかります。審議会への申請が年に2回なので、それに合わせ掘削をします。次の申請までの約3カ月程度で掘削する事になります」

温泉法の審査はかなり厳しいらしく、申請から掘削・くみ上げまでは一年半を要する大変な手間と時間がかかるそうだ。そんな温泉は天然資源だが、無くなりはしないのだろうか?

「温泉審議会により、くみ上げ量の規制もありますので無くなることは無いと思いますが、少なくなって来た場合は、国の指示で温泉給水を中止することができます。ちなみに好き勝手な湯量のくみ上げは禁止されています」

温泉大国日本。温泉にたずさわる方々の多大な苦労により、あの気持ちよさが楽しめることがわかった。この秋は、そんな人たちの苦労に思いを馳せながら温泉に浸かってみると、気持ちよさとありがたみを感じられるかも?

●取材協力
株式会社山西サク井設備
HP:http://yamasaku.co.jp/
https://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2015/05/dbbc539ad4e4705271a969441a229857.jpg
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