街・地域
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岡島梓 /企画・エフェクト
2015年1月19日 (月)

大雪でアーケード崩落。ピンチをチャンスにした高崎・中央銀座

大雪でアーケード崩落。ピンチをチャンスにした高崎・中央銀座(画像提供:高崎市商工観光部商工振興課)
画像提供:高崎市商工観光部商工振興課

2014年2月の大雪。いまから約1年前とは感じられないほど、記憶は鮮明だ。交通機関への影響だけでなく、建造物にも被害が及んだ。

普段雪が少ない地域である群馬県高崎市では、市街地にある中央銀座通りアーケードが崩落する憂き目にあったが、商店街のシンボルであったアーケードを再整備し、新たなにぎわいを創出することが発表された。そこでこの企画に携わる、高崎市商工観光部商工振興課にお話を伺った。

「大雪によって、アーケードの約4分の1が崩落してしまいました。大きな打撃を受けましたが、地元商店街の有志のみなさんや、高崎市職員チームとの会議を重ね、昭和の風情を再現したまちづくりの案をとりまとめることができました。そしてさらに、関係機関や庁内でも今後協議をすすめ、平成27年度中に事業着手したいと考えております」

昭和の風情を再現することによって、温かみのある空間をつくり出し、市街地ににぎわいを生み出すという今回の案。具体的には、どんな取り組みなのだろうか。

「新しいアーケードは、高崎産木材を積極的に活用し、採光に配慮します。飲食店は、オープンな雰囲気を感じられるよう道路空間に椅子やテーブルを設置。看板や照明のイメージをそろえ、統一感のある通りにしていきます」

アーケードの雰囲気が生まれ変わりそうだ。

「さらに飲食店では、若手経営者による昭和レトロな雰囲気の屋台風飲食店の出店を企画しています。高崎産食材を中心に提供し、市街地に若者を呼び込めればと思っています」

最後に、アーケード再生によって、高崎市としてどのような効果を期待しているかを教えていただいた。

「中央銀座通りが、高崎産の新しいアーケード街として生まれ変わり、全国の商店街活性化策の先進事例となるよう、事業を推進していきたいと考えております」

アーケードの崩落というピンチを、市街地のにぎわいを取り戻すためのチャンスに変えようとしている高崎市。生まれ変わったアーケードと屋台ににぎわいが生まれ、地域の活性化につながることを期待したい。

●取材協力
高崎市商工観光部商工振興課
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