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若者も増えている 移住生活
磯部美緒/企画・エフェクト
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2015年1月26日 (月)

25年住めば家と土地が自分のものに! 島根・津和野町の移住プラン

25年住めば家と土地が自分のものに!島根・津和野町の移住プラン(写真:whitetag / 123RF 写真素材)
写真:whitetag / 123RF 写真素材

25年、同じ家に住めば家と土地をもらえるとしたら、あなたならどうする?

先日、島根県津和野町が、新築住宅に25年間住み続ければ入居者に敷地ごと無償譲渡する「つわの暮らし推進住宅」の入居者募集を締め切った。なぜこの取り組みを始めたのか、津和野町つわの暮らし推進課の赤松さんにお話を伺った。

「子育て世代の移住促進が目的です。人口が減少している島根県の中でも、とくに津和野町は平成17年度~22年度の人口減少率が離島を除いて県下ワースト1で、生産年齢(15~64歳)の人口減少、出生率の低下など、若者がいないという問題を抱えています」

移住促進をはじめたきっかけはなんだったのだろうか。

「以前は県内で人口減少率ワースト1だった美郷町が、自治体の建設した住宅に定住してもらう取り組みを近年始めたのを知り、それをモデルにこちらでも始めてみることになりました」

既に応募は締め切ったとのことだが、何件ほど応募があったのだろう?

「今回の募集は5戸で、問い合わせは全国から35件ほど、実際の申し込みは17件でした。そのうち関東・関西からの応募が3件、県内からが14件でした。というのは、今回は現在住んでいる方の転出を食い止めるという目的もあったので、借家に住んでいる方や今後定住したい方であれば町内での応募もOKにしました」

応募された中から、審査委員会ではどのように入居者を決めたのだろうか?

「応募の時点でどんな生活や、地域活動をしたいかというアンケートに記入してもらって、その後の面接を経て、津和野に定住したい意思が強いと思われた方、定住のための仕事に対しての意欲や見込みがある方、地域で協調していけそうな方であることを重視して総合的に決定しました」

さて、実際に移住した後には、何か支援を受けられるのだろうか。また、町が移住者に期待していることは?

「住宅のこと以外では、Uターン・Iターン奨励金の給付、町からの無料職業紹介のほか、地域に馴染んでいただくための生活相談もさせていただいています。来てくださる方々は今後地域を支えていく存在になるので、地域にとっての新しい風、地域を刺激してくれる存在になってくれたらと願っています」

最後に、津和野町の魅力について聞いてみた。

「一言でいえば『歴史と自然と人』、豊かな自然と、歴史に育まれたおおらかであたたかい人間性が津和野町の魅力です!」

この取り組みは今年度から5年間、全25戸の受け入れを予定しているとのこと。Iターン・Uターン検討中の方は来年度以降、自然あふれる津和野町での生活に応募してみてはいかがだろうか。

●取材協力
島根県津和野町
HP: http://www.town.tsuwano.lg.jp/
https://suumo.jp/journal/wp/wp-content/uploads/2015/05/3c791b3f9cce17f7ea0b421f63323f3f.jpg
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