柳美里の今日のできごと

福島県南相馬市小高区で、
「フルハウス」「Rain Theatre」を営む
小説家・柳美里の動揺する確信の日々

本日、『創』稿料未払い問題、決着しました。

2014年11月04日 19時06分20秒 | 日記

もう一度、書いておきます。

私の計算による未払い額は以下の通りです。

2007年6月に篠田博之編集長から「400字詰原稿用紙3枚で5万円」という依頼を受けましたが、
振り込み金額は5万4千円で、源泉徴収税10%を差し引かれているので、実際の稿料は6万円でした。
つまり、1枚2万円で、3枚なので6万円という計算になります。
わたしは、『創』に、7年間で、400字詰め原稿用紙656.4枚(262,545字)の原稿を書きました。
1枚2万円で計算すると、総額1,312万8,078円。
「創」からこれまで振込まれた額は176万円。
未払金の稿料は、1,136万8,078円となります。
これに、未払い対談料(1本3万円が2本)6万円を加えた、計1,142万8,078円が返済額となります。


しかし、1日も早く「『創』稿料未払い問題」を解決して執筆に集中したいので、
依頼条件とはかけ離れますが、
1枚4000円という『創』内規の最低稿料で譲歩し、
『創』篠田編集長と「覚え書き」を交わしました。


稿料未払いの原稿は、155,098字、400字詰原稿用紙387.7枚です。
『創』最低稿料の1枚4000円と計算すると、1,550,800円。
これに対談2本分6万円を加えると、1,610,800円。

ここから、著者献本代金 1,470円(本体価格)×0.8×32冊=37,632円が引かれます。

(みなさん、ご存知ないでしょうが、著者は無料で自分の本をもらえるわけではないのです。友人や知人に本を送る場合、本を買うのです)

源泉所得税と復興税も引かれます。
1,610,800×0.102=164,462円(小数点以下切り捨て)です。

1,610,800円-37,632円(著者献本代金)-164,462円(源泉所得税・復興税)=1,408,706円。

これ以上問題を長引かせると、お互いにダメージが大きくなる、という篠田編集長の判断によって、
本日、全額返済していただきました。

早速、健康保険未納金12ヵ月分、息子の塾の夏期講習からの未納金、日本文藝家協会正会員会費3年分を支払うことができました。
ギリギリで、資格喪失や除籍や退会にならずに済みました。

明日、水道料金2ヵ月分や電話代などの支払いを行います。

これで、唯一使用できるクレジットカードである東急カード(キャッシングはできません。このカードを使って、東急スーパーで日々の食材や日用品を購入しているのです)の利用代金が10日に引き落とされると、
一文無しになりますが、
一文無しには慣れっこです。
貧乏には習熟しています。

毎日、見知らぬひとから支払い督促の電話がかかってこないだけで、天と地ほどの差がある。

篠田さんが土壇場で見せてくださった「誠意」に感謝いたします。

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