栃木県小山市にある保育園『すみれチャイルド』は、2014年に栃木県マロニエ建築賞・大賞を受賞した。室内全体が遊具のようなつくりとなっているというが、一体どんな保育園なのだろうか? 『すみれチャイルド』の設計・建築を行った『アトリエ慶野正司一級建築士事務所』の慶野氏に話を伺った。
そもそも、『すみれチャイルド』はどのようなコンセプトで建てられたのでしょうか。
そのようなコンセプトが定まったきっかけは何だったのでしょう?
では、園舎を設計する上で、重きを置いた点は何でしょう。
車寄せのうえに覆いかぶさった保育室の内部空間は、保育園となる下の広場から、傾斜する丘を登り上の広場へとつながる。更に折り返して坂道を抜けると、屋上の広場に登り切るという全体構成になっているそうだ。まるでアスレチックのようになっている。
遊ぶ園児も受け入れる保育士も知恵と体力を使うことが求められ、決して楽な施設ではない。だが園児も保育士も目を輝かせて建物を楽しみながら過ごしているそうだ。すみれチャイルドのような園舎が増えれば、子どもたちの創造性や生きる力も育まれるに違いない。